皆さま こんにちは。
ご無沙汰をしておりました。

この度、7月28日をもって参議院議員を退任することとなりました。

2007年7月29日の第21回参議院議員通常選挙において初当選以来、12年間ご支援、ご指導を賜りました事、心より厚くお礼申し上げます。

政治経験のなかった一歯科医師の私が、これまで様々な政治活動を担い経験を積み重ねる事が出来ましたのも、ひとえに皆さま方からの暖かいお言葉、又時には叱咤激励を頂戴し、背中を押し続けて頂いたおかげ様と感謝申し上げます。

国政の場を目指したこころざしの幾つかは実現できましたが、果たせずに達成できぬままのものもございます。私の非力のせいではありますが、怠けたり手を抜いたりした覚えはなく、只々残念で、これも今は運命だと思っております。

12年の間に与党も野党も経験いたしましたが、野党議員として最も辛い経験は、東日本大震災の折にあの過酷な苦難の只中にある被災地の方々へ、迅速なご支援がかなわぬ事でした。

与党議員であれば国会での委員会や調査会での質問等々の活動以外に、予算編成、税制改革、閣法の事前審査また、元医療職としては2年毎の診療報酬改定と多忙な日々を送ります。

それでは野党議員は何も出来ないのか、何もしないのでしょうか?

そんな筈はありません。立法府に在籍しているのですから、議員立法が出来るではないか!と思い定めて、様々な困難や苦痛に苦しむ国民の方々の少しでもお役に立ちたい、寄り添いたいとの思いから数々の議員立法に携わってまいりました。

最も思い出深いのは、第197回臨時国会での最終日、昨年12月10日に成立しました略称「脳卒中・循環器病対策基本法」(正式名「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法」)です。

国会で成立を目指して動き始めて丸11年かかりました。

私は脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血の罹患者です。

脳卒中・循環器病は国民の死因の3位と2位でまた、要介護となる最大の疾病です。誰もが無理だと思っていた法案が最後の最後に成立しましたのは、議員連盟会長である尾辻秀久参議院議員をはじめ多くの超党派の衆参国会議員のご協力の賜物です。ここにお一人おひとりのお名前を挙げますのは差し控えますが、法律は成立させる事が目的ではありません。法律が社会を変えて国民の生活に、人生に確実に寄与する事が重要です。今年中に施行されます。

皆さまで見守って頂ければ幸いです。

最初に手掛けた「歯科口腔保健の推進に関する法律」から最後となった参議院先議で審議され、本年6月6日に衆議院で成立した「死因究明等推進基本法」まで20本を超える議員立法に携わる事が出来ました。議員生活を彩る苦しくも楽しい思い出です。

これまでの国会活動のご報告は更にさらに長くなってしまいますので、割愛させて頂きますが、歯科医師の組織代表として参議院議員となりましたが、一団体、一職種のためだけに働いてきたわけではありません。国民の負託を受けて国民の代表として国会へ送って頂きましたので、主として日本国憲法第25条に規定される「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

国は、すべての生活部面について社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」を基軸として活動してまいりました。

前述いたしました「果たせなかったこころざし」は誠に残念至極であります。

今回の退任の遠因となりました2015年の政治資金規正法違反の日本歯科医師連盟事件について一言申し上げます。

報道では政治資金規正法で禁じられた迂回献金事件とありましたが、この舞台となりました「石井みどり中央後援会」「西村正美中央後援会」の両者とも議員の名前が付けられた名称となっています。しかしながら「石井みどり中央後援会」は日本歯科医師連盟の所有する特別会計の名称であって、私は一切関与していません。私が代表となっている政治資金管理団体「自民党東京都参議院比例区第二十九支部」「新世紀社会保障政策研究会」ともにこの事件で指摘された金銭の授受はありません。もちろん事件当時、東京地検特捜部の任意の事情聴取は受けましたが、私の潔白は検事調書や裁判記録でも明白です。この事件は6年前の第23回参議院議員選挙に起因する事ですので、多くの歯科医師や各都道府県歯科医師連盟の事務局職員の方々に多大なご迷惑と苦痛を与えた事は、私にとりまして無関係ではなく、痛恨の極みであります。

深くお詫び申し上げます。

私が国会議員となった背景の一つに2004年の日本歯科医師連盟の献金事件があります。この過去の経緯からも、私自身は自らの政治活動の資金や金銭管理に関して特に注意し、歯科の組織代表として疑念を抱かれるような事は厳に慎んできたつもりです。

私も政治家として深く傷つき、辛く情けない思いをしてまいりましたが、この事件に関しまして、何ら後ろめたい事は全くない事だけは、はっきり申し上げたいと思います。

今、胸を張って正々堂々と退任いたします。

長年のご支援、ご指導、ご厚情に重ねて心より厚くお礼申し上げます。

最後に、この12年間本当に得難い経験をさせて頂きました。
ありがとうございました。

おもしろき こともなく世に おもしろく すみなすものは 心なりけり

感謝
2019年7月28日
石井 みどり