2010.05.06

厚労委員会(2010年4月22日)議事録

厚生労働委員会(4月22 日)での質疑内容をアップします
「国民健康保険法改正案」につい て質問しました
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参議院厚生労働委員会

 

2010年4月22日

自由民主党・改革クラブ 石井みどり

 

○石井みどり 自由民主党の石井みどりでございます。

 少し今回の法案に関する御質問をさせていただきますが、若干重複するところがあろうかと思います。そのときは、申し訳ございませんが、再度の御答弁お願い申し上げます。

 それと、ただいまの南野委員の方からあったHTLV1に関しては、機会を改めて私からもまた御質問させていただこうと思っております。特に最後の抗体検査のところはお答えがありませんでしたので、そこを含めてまた別の機会にお聞かせいただきたいと思います。

 今回のまず高齢者の医療の確保に関する法律の一部改正に関するところで、これで、今回の改正案で、協会けんぽの行う療養の給付等に関する国庫補助率を13%から16.4%に引き上げるために必要となる財源を確保するために、被用者保険が負担する後期高齢者支援金の算定方法の3分の1について総報酬割を導入することとされました。これによって、協会けんぽの負担する支援金に対する国庫補助が約910億円削減されます。

 本来国が負担すべきその分を健保組合又は共済組合に押し付けられるわけでありますね。しかし、健保組合等の財政状況も大変厳しくなっております。被用者保険間での財政調整による財源の捻出には到底無理があろうかと思いますが、そして協会けんぽに対する国庫補助についても私は削減するべきではないと思います。

 今回の改正は、賃金減少あるいはそれによる保険料収入の減少、それからインフルエンザの流行等によって非常に医療費増大、こういうことが理由かと思いますが、急激に収支が悪化しています。その協会けんぽの保険料の急激な上昇抑制と財政再建を行うために、健保組合等に対して負担を求められました。しかしながら、負担を求められた側の健保組合も、平成20年度においては、協会けんぽの保険料率を超える健保組合が276組合、全体の18.4%あるほか、既に14組合が解散しておられます。また、平成22年度においては、後期高齢者支援金等の負担や昨今の経済状況の悪化によって保険料収入の減少が考えられ、既に6605億円の赤字が見込まれています。これは9割の組合の収支が赤字になるわけであります。

 このように、非常に健保組合側も財政状況が悪化しております。このように厳しい財政状況にある健保組合等に対して、更なる負担を求めることは行うべきではないと思います。特に、先ほど既に6605億円の赤字が見込まれると申し上げましたけれども、これは対前年比と比較しても400億円赤字が増大しているわけであります。このことは、私はやはり今回こういう保険者間で財政調整をすべきではないと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

 

○足立厚労政務官 保険者間の財政調整という表現は、やっぱりそれは当たらないんだろうと思います。

 2年前、私どもも、肩代わり法案、まさに肩代わり法案に対して反対いたしましたけれども、大きな違いはどこにあるかということを申し上げますと、やはりあのときは、2200億円のシーリングということがある中で、削減ということがある中で、国庫補助を削減する、1000億、その分を組合健保から750億、共済から250億と。まさに肩代わりであったわけでありますが、今回は、先ほど来議論が進んでおります被用者保険というものは、人頭割といいますか人数割とそれから報酬割というのはどちらがいいのかという議論があったかと思いますけれども、報酬割を導入していくということはまた、被用者の保険というものをそもそもどう考えるかということだと思います。

 そんな中で、肩代わりではないということは、今回、報酬割は3分の1に結果的になりましたけれども、それによって国庫補助が、今までしていた国庫補助が浮くわけですけれども、その部分は全部協会けんぽの財政支援に充てたということ。それから2番目に、国としてもそれ以外に純粋に610億円ほど国庫負担を純増させたということです。そして、全体で見れば、健保組合の中でも3分の1の組合は、この総報酬割を導入、3分の1だけですけれども、導入したことによって3分の1の健保組合が負担が減ったということです。

 いずれにせよ、頭数で分担するというよりも負担能力に応じたいわゆる応能負担という考え方をより広めたということでございまして、国の国庫補助を組合に肩代わりしてもらった、そういう形のものではないというふうに認識しております。

 

○石井みどり そういう御認識ではあるかと思いますが、しかしながら今回のこれは、やはり結局公費負担を減らすためであって、健保組合と共済組合の負担は増えているわけですね。そして、健保連の方も総報酬割を基本的に反対しておられるわけではないですね。応能負担ということは基本的に賛成しておられるわけです。

 しかし、今回、いかにも総報酬割を入れると協会けんぽの負担が全体で850億減るように見えるんですが、しかしながら結局は公費負担の部分が減っているだけで、公費負担が約2700億から1800億へ行くわけですよね。その実、協会けんぽの方は、これは実質は1兆3900億から1兆4000億になるわけですから、協会けんぽ自身の負担は100億増えるわけであります。

 だから、そこは非常に、確かに平成20年の健保法改正案に対して民主党は肩代わりというふうに批判されておられました。そのとき健保連は苦渋の選択ということで基本的には賛成されたんですが、今回は反対をされているんですね。私はやはり今の御認識は違うんじゃないかと思いますが、もう一度いかがですか。

 

○足立厚労政務官 今議員の御質問を整理しますと、国庫補助の肩代わりを組合健保あるいは共済にしたのかという質問と納得していないではないかという質問は、これ別の話だと思うんです。

 国庫負担を健保組合に肩代わりさせたかというと、それは違うと。総報酬割を、3分の1導入した、応能負担を取り入れたことによって国庫補助が今までよりも減った部分は全部協会けんぽの補助にしたと、全部ですね。それに加えて、更に同額の610億円という額を純粋に真水として協会けんぽの方に国庫補助をしたということでございますから、国庫補助の肩代わりを組合健保にお願いしたと、あるいは共済にお願いしたという表現はこれは違うんではないかということを先ほど答弁で申し上げたわけでございます。

 それに対して、2年前は、苦渋の決断ですか、と表現したけれども今回は反対されているということはまた別の議論でございますけれども、そうですね、2年前は、何というか、健保組合の方の判断はそうであるということにとどめた方が、私の答弁としては、国庫補助の肩代わりかと聞かれたら、そうではありませんというのが私の答弁でございます。

 

○石井みどり いや、やっぱりこれは負担を付け回しているとしか思えないですよ、それは。健保組合、共済組合は負担増になるわけですから、幾らこれ、そして協会、さっき申し上げたように、協会けんぽについても現状の負担が軽くなるわけではないですよ。総報酬割の導入で負担減になったのは国庫補助のみではないでしょうか。これはやっぱり、保険料引上げ抑制のための改正とこれで言えるんでしょうか。

 この総報酬割導入によって、各保険者の負担増がそれぞれの保険料率にどれぐらいの影響を与えるとお考えでしょうか。

 

○森ゆうこ理事 どなたですか。

 

○石井みどり 大臣。

 

○長妻厚労大臣 今の各保険者へどのくらいの影響かということでございますけれども、この措置によって、今回の総報酬割導入でございますけれども、協会けんぽでは約0.1%の引下げという効果があるんではないか。健保組合では3倍以上の格差が2倍に縮小する。つまり、健保組合の中でも財政力の弱い組合というのはこの総報酬制の導入によってかえって前よりも負担が下がると、こういうこともございますので、そういう試算をしているところでございます。

 

○石井みどり ちょっとその料率のところはまた後で、後ほど伺うことにして、健保組合というのは基本的に保険料収入によってその支出が賄われているわけですから、私も広島県で働いておりましたときに健保組合の方々といろいろと、自主的に歯科健診をされている健保組合ありまして、いろいろとそういう事業を通してお付き合いさせていただいたんですが、大変組合によって努力をされているわけですね。それぞれの組合が独自の保健事業をされていたりして本当に努力をされているわけですが、その中で、やっぱり被保険者の方に対して健康相談とか保健指導とか、やはり健康を維持するという、それから健康増進という視点から保険料の上昇を抑制するという努力を非常にされています。それから、医療費の適正化という視点からも、非常にレセプトに関する点検とか、やっぱり収支を非常にバランスよくさせる努力を行っておられました。

 そういう実態を知っておりますので、比較的財政が強いという理由で、これは一方的に健保組合の方に負担増を強いられるということは、これは、そういう保険者としての努力、保健指導等による医療費適正化等、あるいはそういう健康事業を様々されて、被用者本人それから御家族含めて、そういう健保組合の御努力を評価するのとは逆に、その保険者機能を発揮されることを阻害しているとしか考えられないんですが、いかがでしょうか。

 

○長妻厚労大臣 今おっしゃっていただいたように、健保組合は、やはり保険者機能を発揮していただいているところもたくさんございまして、やはり一つは、同じ職場というそういう目が行き届きやすいという観点もあると同時に、当然御努力ということもあり、健診を充実して健康でお過ごしになられる方が増えれば、結果としてこれは医療費も下がり、結果として保険料も下がると、こういうことにつながるわけでありまして、そういう取組に対しては敬意を表すものでございます。

 そして、今回私どもがお願いを申し上げたこの総報酬割でございますけれども、これについては、比較的報酬の高い健保組合が、この協会けんぽという、中小企業でほっておけば非常に高い保険料の上昇になる方々について、その上昇をでき得る限り国庫補助とともに抑えていきたいという私どもの考え方もございまして、この総報酬割ということを健保組合にお願いをしたところでございます。この取組においてこの保険者機能が損なわれないように我々も取り組んでいきたいというふうに考えております。

 

○石井みどり 先ほどの、議論も少し戻るんですけれども、20年のときは苦渋の選択ということで健保連側はのまれたわけですが、今回のことはやっぱり肩代わりと批判しておられますね。新たな負担を強いられるわけですけれども、その当事者の御理解、納得を得られたんでしょうか。一方的に押し付けられているんじゃないんでしょうか。

   

○長妻厚労大臣 今、健保組合の、健保連ですね、お話でございますけれども、声明を出されておられるということで、これは今年の2月12日でございますけれども、「国庫負担「肩代わり」法案に反対する」という声明が健康保険組合連合会の会長名で出されているところでございます。私どもとしては、この法案を提出する前にも、長浜副大臣あるいは私も健保連の建物にお邪魔して御理解を得るべく説明を申し上げたところでございまして、こういうようなお話があるということは、大変これは残念なことでございます。

 私どもとしても、繰り返し説明を今後とも続けていくということでございまして、本日も国会、この委員会でいろいろ御指摘をいただいた点について私どももお答えを申し上げたところでございまして、そういう説明についてこれからも繰り返し御理解をいただくべく行動していきたいと思います。

 

○石井みどり 繰り返し御説明をして御理解をいただくということではありますが、しかし、被用者保険間で財政調整ということを強化していくということは、民主党さんがおっしゃっている地域保険として一元的運用を図るという、その方向性と矛盾しているんではないんでしょうか。

 民主党さんが目指す地域保険としての一元的運用、先ほどもこの議論出ましたが、こういう考え方の中では健保組合をどういうふうに位置付けられるんでしょうか、再度お聞かせください。

 

○足立厚労政務官 先ほど来答弁しておりますが、財政調整をすることが矛盾するんじゃないかということはないと思います。それはなぜかと申しますと、被用者保険間、各保険間の財政調整ももちろん必要になってくると思いますし、それから、これは、地域保険は広域化を図りますけれども、広域化を図る中で負担の公平性を保っていくというような中で、全部一本化をして全部一つの保険ですべて、年齢リスク構造調整で財政調整していくという考え方とは違うかもしれませんけれども、各保険者間の協力によって調整をしていくということは、一元的運用、被用者保険と地域保険を一元的に運用していくということと全く矛盾しない考え方だと思いますが。

 

○石井みどり いや、しかし、やはり健保組合というのは職域保険ですから、それと地域保険とを運用の中でこれから先もっと細かくそういうことをお考えになっていくんでしょうけれども、現段階で示されている考え方では、やはり今まで長い間掛かって努力をしてこられたこの健保組合に対して、やはり非常にそこのところの理解を得にくい、やはり矛盾しているとしか受け止められないと思いますが、いかがですか。

 

○長妻厚労大臣 保険者機能のお話もございましたけれども、やはりその保険者保険者でいろいろ御努力をする、ただし、やはり財政力の弱いところ、あるいは報酬が比較的低いところ、それはそのまま自立して保険者機能を発揮して支援なしにやっていけるかというと、そうではない。そして、国も支援はするけれども、ほかの財政力のある組合も支援、あるいは考え方を総報酬という形で御理解をいただいて、そういうことをやる必要があるということで我々はお話を申し上げながら法案を提出をさせていただいております。

 これからはやはり、保険者が独立して、そこだけで保険者機能を発揮していくというわけにはいかず、それぞれお互い考え方を持って助け合っていく。その中で当然国庫の支援というのは、これはもちろんのことでございますけれども、そういう発想を持ちながら、保険者機能を損なわないような対応を今後ともしていきたいと思います。

 

○石井みどり 先ほど国庫補助率のところでもう一度お聞きすると申し上げたんですが、南野委員の先ほどの御質問のところで、協会けんぽへ対する国庫補助率の過去最大の上昇幅のところで、ちょっと私、私の聞き間違いかと思ったんですが、その辺り、そこのところをもう一度お答えいただけますでしょうか。

 

○足立厚労政務官 そこのところをもう一度というのは、過去最高が0.7%の上昇ということで、これは総報酬制になりましたから賞与の部分も入って、それに換算した場合が0.7、今回が1.14ですからそれの1.6倍ということをお答えしました。

 

○石井みどり ああ、そうですか。私がちょっと見たところは、1973年から74年、それから1977年から81年が0.4%が過去最大だと思っていたんですね。それにしても、今回が9.34%、8.2%ですから、今回が過去、過去というか、最大になるんですね、1.14%ですから。これは今までの上昇幅にない規模ですよね。私の理解が違ったのかな。ちょっとそこで、それをちょっと。

 

○足立厚労政務官 ゆっくり、じゃ、お話ししますが、名目の保険料率で言えば、先ほど議員は0.4というのをちょっと今おっしゃっていましたが、これ49年、56年なんですが、当時は賞与等が入っていない、月々の給与の換算でございました。その後、平成15年に総報酬に保険料書かれるようになりました。ですから、それを換算しないと今と比較できないわけでございます。それを換算すると、当時が0.7%、過去最高が0.7%ですね。今回は8.2から9.34ですから1.14上がったわけですね。ですから、その1.14は0.7と比べると1.6倍上がったと、つまり今までで一番上がったということを申し上げているんです。

 

○石井みどり 今回が過去最高ということは変わりないわけですね。そうすると、やはりこれは保険料率の上昇によって被保険者一人当たり労使で約年間4.2万負担増になるわけですね。

 今、日本経済、やや景気薄日が差してきたとは言っておりますが、雇用は大変厳しい状況にまだありますね。新卒の大学生の5人に1人が職を得られないという状況もあるわけですね。そうすると、非常に事業主というのは雇用も手控えますし、それから被保険者の方は給料も減ってきて大変苦しい生活をされているわけですね。

 そういう、事業主、被保険者共に大変厳しい状況にあるときになぜ、先ほどもこの御質問出たと思うんですけれども、国庫補助率を20%まで引き上げないで保険料率過去最大に引き上げられる。このことを本当にこれから国民の方々に胸を張っておっしゃれるんでしょうか。

 

○長妻厚労大臣 今回、協会けんぽへの国庫補助率を、これ本則は16.4から20パーでございますけれども、その中で16.4%まで引き上げるという措置をとりました。

 これまでは、本則はあったものの、本則ではなくてそれよりも引き下げようということで13%というのがずっとこれ続いてきたわけでございまして、私どもとしては、今回協会けんぽの保険料急上昇の見込みを受けてこの16.4%ということで、国庫負担も入れながら我々としては財政の改善を3年間取り組んでいくということでぎりぎりの判断をしたわけであります。

 

○石井みどり これは、私、さっきちょっと聞き漏らしたかと思うんですけれども、南野委員がお聞きになったかも分かりませんが、国庫補助率20%にもし引き上げられた場合の所要額は幾らになりますか。そのときの協会けんぽの保険料率は何%に引き下がると見込まれているんでしょうか。それから、労使負担の4.2万円がどれぐらい緩和されるんでしょうか。

 

○足立厚労政務官 後半部分の詳細なものは今ちょっと取り寄せますが、国庫補助率を仮に20%まで引き上げた場合に必要な財源としては、満年度で3700億円です。

 その後、保険料率がどうなりますかというような質問については、ちょっと今データをそろえます。

 

○外口保険局長 満年度ベース3700億円を入れて20%まで引き上げた場合の保険料率は、ちょっと今概算ですけれども、9.0から9.1%辺りになると思います。

 

○石井みどり そうすると、約3000億円を追加すれば20%まで引上げは可能なわけですね。

 私は、非常にこのことは国民の方々にとって、一つの財布だからと言われるかもしれませんけれども、社会保険の負担、あるいは、それから今非常に給与も下がってきているというその中で、幾ら子ども手当をもらっても、場合によっては雇用を失う可能性もあるわけですね。私は非常に矛盾しているんではないかと思いますけれども。本来、やはり国庫の補助率を最大引き上げて、今の本則の中の20%まで引き上げるのが私は先決ではないかと思っています。

 その際の、今回の13%から16.4%へ引上げの所要額の1800億円のこの、でも国庫での純増というのは半額ですよね。純増半分だけで、残りの半分はこれは総報酬割の導入での健保、共済の肩代わりを充てられるわけですね。これはやはり非常に、この保険料が上がるかどうかということを今いろんなニュースで生活苦にあえいでおられる方というのは心配されていると思うんですけれども、随分民主党の今までおっしゃってきた主張と違うんじゃないかという気がしますが、いかがですか。

 

○足立厚労政務官 少しまた整理が必要だと思います。当然20%、上げれば、13から行くと3700億ですけれども、9%台の前半に抑えられるじゃないかという議論で、当然それはありますけど、ぎりぎりの判断でこうなりましたということは先ほど大臣から答弁がありました。

 今議員がおっしゃったことで、純増部分610億、それから3分の1だけ総報酬割ということの中から、健保組合と共済からいただいてという話は、そこはちょっと誤解があるといけないので。総報酬割を導入することによって今まで国庫が補助していた部分が、610億補助しなくて済むわけですね。その部分を全部協会けんぽに回したということですから、国庫の部分から回したということなんです。そのことは是非御認識いただきたいなと思います。

 

○石井みどり ちょっと繰り返しの、何度お聞きしてもそういうふうになるので、少し、後期高齢者医療制度のところへちょっと、あと時間がないので移らせていただきますが。

 先ほどからもこのお話が出ていましたけれども、この後期高齢者の支援金の算定に総報酬割を導入されたわけですが、これは非常に、本来は制度の根幹にかかわる大変重要なことであったというふうに思っています。現在の後期高齢者医療制度というのは、長年議論を積み重ねた上で、そして各保険者を始めとする様々な利害関係者が慎重に議論を重ねて、そしてお互いが歩み寄ってつくってきた制度であるというふうに思っていますが、こういう根幹にかかわるような高齢者医療費の負担の在り方というのを、今政府の方で高齢者医療制度構築というところで議論がされているというふうに聞いていますが、こういう十分な議論を踏まえた上で本来こういう在り方、支援金の在り方を考えるべきではなかったんじゃないんでしょうか。

 

○長妻厚労大臣 今回は、リーマン・ショックから続き、インフルエンザ等々で医療費がかさみ、特に財政力の弱い協会けんぽが非常にある意味では、語弊があるかどうか分かりませんが、緊急事態に陥ったという我々は認識をしております。その中で、ぎりぎり保険料の上昇を抑えていくというようなことを我々はしなければならないと、こういう発想がまずございました。

 その中で、我々としては、もちろん国庫補助の純増もいたし、本則に戻すそういう財源を用意し、そして総報酬割ということについても、財政力の強いところが財政力の弱いところという発想の下、我々としてはお願いを申し上げて今回法律を提出をさせていただき、保険料を少しでも抑えていくということに全力を尽くしたつもりでございます。

 

○石井みどり 今後やはり高齢者の医療費というのは、団塊の世代がどんどん高齢化していくわけですから、やはり医療費は増加していくわけですね。そうすると、今回、今検討されている高齢者医療制度の中で高齢者医療費の負担をどのように考えていかれるんでしょうか。被用者保険の負担、それから公費等の規模、その辺りをどういうふうにお考えなんでしょうか。

 

○長妻厚労大臣 まさに今の点を今検討会議というところで、今回は特に75歳以上の方も多く加わっていただいて当事者の立場でも御議論いただくということであります。

 医療を支えるお金は、公費、税金、あるいは保険料、あるいは自己負担、この3つしかないわけでございますので、これについてそれぞれが納得いただけるような、そういう議論について、今参加している委員の皆さんがそれぞれ御自身が適切であると思われる案をそれぞれ発表をしていただいておりまして、それについて厚生労働省が財政の計算をしてそこに添付をすると、こういうことをしております。

 一部報道でいろいろなことが流れておりますけれども、まだどの案に決めるという段階ではございませんで、我々としては、夏をめどに一定の中間取りまとめをして、そして来年には法案を提出をしていきたいというふうに考えておりますが、その中でも国民の皆さんによく御意見を聴き、そして当然法案が出れば国会でも御議論いただくわけでございますので、我々としては国民の皆さんの期待にこたえられる、そういう案を策定をしていきたいと思っております。

 

○石井みどり 今、夏までに中間取りまとめを行って、年末には最終取りまとめというふうにおっしゃったんですが、平成25年4月からの新制度施行というところでこれは目指しておられるんでしょうけれども、やはり新たな医療制度というのをお示しをいただいて、こういう国会の中で十分議論すべきだと思うんですけれども、私はやはり、そういう意味ではなるべく早く示していただいて、議論を重ねることに意味があると思いますが、いかがでしょうか。

 

○長妻厚労大臣 今年の夏、中間取りまとめをして、もちろんそれは公表をいたしますわけでございますので、当然国会でもそういう御議論をいただければ、我々もできる限りその時点での中間取りまとめ案を御説明をして御理解をいただいていくと、こういうことをしていくということであります。

 

○石井みどり 先ほど南野委員もちょっと聞かれたことなので、繰り返しになるかと思いますので一つだけしか聞きませんが、やはり地域医療保険の構想ですね。

 民主党のおっしゃっている中では、被用者保険と国民健康保険を段階的に統合し、将来、地域保険として一元的運用というふうにおっしゃっている。この中で、高齢者医療制度が当然含まれるわけですね。こうした場合、先ほど健保組合のことも含めてというふうなお答えがあったんですが、もちろん健保組合を含めて、あるいは公務員共済のところですね、短期給付の医療保険制度も含めてどういうふうにこれから先、一元化へ向けて、工程として取り組まれていくのでしょうか。

 

○足立厚労政務官 これは何度か答弁申し上げましたように、被用者保険というものの中では保険者間同士でのやっぱり調整、助け合いというものがメーンになってくると思います。そして、地域保険につきましては、これは広域化を図っていく。先ほど都道府県なのかあるいは広域連合なのかという話がございましたが、その両面で進めていかなければならない、それが一元的運用につながっていくと、そういう形で整理しております。

 

○石井みどり ちょっと先ほど、済みません、一つ聞き忘れたことがありまして、国庫補助率のところで、南野委員もお聞きになったかと思いますが、今回の3年間の暫定措置ですね、16.4%へ引き上げるというのは。これは3年だけで、その3年間の間にいろいろな大きな制度改正というか、そういうこともあるので3年の時限であると、暫定というふうにおっしゃったんですが、本則に戻せばよかったのではないかという気がします。それは、単にこれ、法の中の第5条を削除すればいいだけではないかというふうに思いますが、本則に戻して、やはり16.4%から20%の範囲の中を政令で定めるのが本来の筋ではなかったんでしょうか。ちょっと一つ聞き忘れましたので、そこをもう一度、国庫補助率のところで、お聞かせください。

 

○外口保険局長 なぜ3年間の特例措置かという御質問だと思いますけれども、これは法律上の規定の仕方といたしまして、この国庫補助率の引上げだけでなく、21年度末の、この協会けんぽですけれども、4500億円の赤字の24年度までの償還を可能とする特例、また後期高齢者支援金3分の1への総報酬割の導入と、こういったほかの特例措置と組み合わせたセットになった施策でございますので、併せて附則に規定して3年間の特例措置としたものでございます。

 

○石井みどり 別に私は意地が悪いわけではないですが、何だかいかにも今回、3年間だけでというのは、3年後にやはり13%へ戻すためなのかという気もしてならないんですね。これはどうも財務省の影がちらほらしてならないんですが、(発言する者あり)戻すんですよね。

 だから、どうも先ほど来の御答弁聞いていてもちょっと納得いかないことが多いんですが、やはり今回、ああ、時間ですね、はい、分かりました。今回、医療保険制度の改革というのは年金制度の改革と同じように大変大きな問題だと思います。本来、やはり早急に国民の方が納得できる改革ビジョン、グランドデザインを示されて、そして国会において十分な時間を掛けて討論をすべきだと思っておりますので、そのことをお願いをして、質問を終わらせていただきます。