2010.04.05

厚労委員会(2010年3月25日) 議事録

厚生労働委員会(3月25 日)での質疑内容をアップします
鳩山総理に対し、子ども手当
の財源見通しについて質問すると同時に養護施設入所者等身寄りのない子どもに対して十分配慮するよう求めました。
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参議院厚生労働委員会

2010325

自由民主党・改革クラブ 石井みどり

 

 

○石井みどり おはようございます。自由民主党・改革クラブの石井みどりでございます。

 本日は、鳩山総理に子ども手当法案に関して少しお聞かせいただきたいと思います。

 いただいた時間が20分で大変限られておりますので、質問を絞っての御質問をさせていただきます。

 まず、この子ども手当法案でございますが、大変拙速に議論が不十分なまま作られておりますので、非常に大変問題が多い法案だというふうに思っております。特に財源に関しましては、今随分国民の方々、特に子どもを育てておられている世帯の方々は非常に子育てに関していろいろな不安をお持ちでございますが、やはり経済的な問題もお抱えでございます。そうしたときに、こういう現金給付があること自体は悪くはありませんが、しかし今、国の財政を考えますと大変な状態であります。22年度予算でも、当初でも国債の発行額44兆円にも達しております。これは昭和21年度以降初めて税収額を上回ることとなります。そしてまた、報道によりますと、22年度中に追加的な経済政策あるいは補正予算を組むと検討をするというふうに伝えられています。

 そうしますと、本当に今年度、22年度でも子ども手当、これは財源に大変御苦労されて半額の13000円ということであります。それでもこの22年度予算の歳入では、44兆円の国債では足らなくて、106兆円という財政投融資の特会やあるいは外為の特会からの受入れを入れてこれは予算編成をされている。そうしますと、特に23年度から子ども手当全額月26000円ということに対して、まさに国民の方々から見たら、これは子どもたちが本当に大きくなるまでいただけるのかと大変な不安を持つわけであります。本来こういう恒久政策に対しては恒久的財源の手当てが不可欠だと思いますが、これに関しては全く見通しがないという状態であります。

 ここに関して、どうせすぐ政権が替わったらまたこんな手当なくなるんだから、取りあえずは貯金をしておこうとおっしゃる親御さんもおられます。あるいは、こういう手当を当てにしてというか、民間企業は、いろいろなことを子どもに関する様々な会社は期待はされているんですが、果たして恒久政策でなければこの手当は消費には回らないで、やはり貯蓄や家計の足しになってしまうと思います。

 この財源の見通しに関して、総理のお考えをお聞きしたいと思います。

 

○鳩山総理大臣 石井委員から財源のお尋ねがございました。

 今お話を伺っておりますと、どうせまたすぐ政権交代があるんだからという御意見もありましたが、そうならないように私どもは頑張ってまいりたい。特に子ども手当、これは児童手当の方から拡充をされたと、児童手当からずっと続いているお子さんに対する支給でございまして、これをこれからも拡充していく方向というものは日本の社会、子どもさんの育ちにとっては大変私は必要なものだと、そのようにまず認識をしております。どのような政権になろうとも本来継続をされるべきものではないかとまず申し上げておきます。

 ただ財源に関しては、おっしゃるとおり22年度も大変苦労をいたしました。そして私どもとしては、子どもさんに対する手当の支給でございますそれが、例えば国債をどんどん増発するということによって、結果として子どもさんの将来に負担となって戻ってくるということになってはなかなかいかぬと、そのようにも考えております。

 したがいまして、子ども手当のようにマニフェストの実現に向けての財源は、基本的に今までの歳出をできるだけ削減する、見直すという方向で努力をしてきたところでございます。

 23年度以降に関しても、我々としては、私どもとすればマニフェストどおりに支給することをまず基本的に考えているところでございまして、その財源に関しては、今申し上げたように予算を徹底的に見直していく、特に歳出を削減をするという方向、努力の中で見出してまいりたいと考えているところでございます。

 

○石井みどり 当初は、やはり財源に対して無駄を見付けて無駄を省いてということでありましたが、それでも結局は足らなくて、22年は半額の月13000円であります。そして昨年、総理も、そして長妻大臣も、全額国費負担でとおっしゃっていたのが、途中からこれが宗旨変えをされまして、地方の負担あるいは事業主の負担もあるという、現行の児童手当をそっくりのみ込むという、そういうことになってしまいました。

 むしろ、今国民が何が不安かといいますと、やはり将来に対する不安、これは社会保障が大変大きな役割があると思いますが、こういう社会保障に対しては恒久的な財源を持ってくる。例えば、今、消費税の議論、少し、鳩山政権でもややその発言が出始めましたが、総理自身は、消費税は4年間は、御自分の任期中は消費税を上げないと明言をされておられますが、本来は、社会保障勘定としてそこに消費税を社会保障に特化した、そういうふうに持っていく、社会保障勘定をきちんと別枠にしてやっていくということが私は重要であろうと、そして自民党の方ではそういう議論を今重ねております。そういうお考えはないんでしょうか。

 4年間このままですと、完全に財政破綻がもう目の前であります。そして、子ども手当の支給というのは、子どもたちへの将来のツケ回しでありまして、残酷な言い方をすれば、財政における児童虐待だという指摘もあるぐらいでありますが、いかがでしょうか。

 

○鳩山総理大臣 消費税の議論に関しては、私どもも年金の議論をスタートをさせ、また将来的な財源ということを考えて、税調の中でも議論が必要だと思っているところでございます。

 私ども、なぜ私が政権を担当いたします際に消費税の引上げを行わない、少なくとも私が政権を担当している間は行わないということを申し上げたかといえば、やはり、旧政権といっては恐縮ではございますが、まだまだ様々な予算の中に無駄があるではないかと、その無駄を徹底的に排除をするということを行う必要があると。それを、消費税の議論を並行的に行うと、どうも財源が見付かるからいいじゃないかという安易な発想に陥りがちになります。そうならないためにも、まずは徹底的に歳出の削減を努力しようではないかということでございまして、そのために、消費税に対してすぐに上げるなどというようなところを決めるべきではないと申し上げたところでございます。

 ただ同時に、社会保障、これからも年々、社会保障、特に年金あるいは医療を中心に増えてくるということも考えていかなければなりません。そして、私どもまだこれは決めておるわけではありませんけれども、最低保障年金の財源として消費税、税を充てるということを決めてきていた民主党でもございます。そのことを考えたときに、やはり社会保障というものに重点的に充てるための消費税の在り方というものは大いにこれから議論をしてまいりたいと思っております。

 政府としてもこの議論を十分に行ってまいりたいと思っておりますが、野党の自民党さん始め皆様方の御意見もいずれか真剣に承らせていただきながら、より国民の皆様方に望まれる社会保障の在り方というものを構築してまいりたいと考えております。

 

○石井みどり それでは、財源の無駄によって財源が見付からない場合は赤字国債を増発し続けるという意味だというふうに受け止めました。またこの議論は別の機会にさせていただきます。

 続いて、この子ども手当法案、総理は施政方針演説の中で、いのちをまるで選挙演説のごとく連呼されて、24回もいのちを守りたいと連発をされました。その割には、社会的に非常に恵まれない子どもたち、児童養護施設に入所する身寄りのない子どもあるいは強制措置入所による児童養護施設等に入所する子どもたち、この子たちにはこの子ども手当は支給はされません。大変、更に差別を受けているという状態があります。

 非常にこういうところまでの十分な議論が不十分なまま、まさに選挙、参議院選挙目当てという、ばらまきの子ども手当というふうに私どもは思いますが、この子どもたちに関して、一昨日の厚生労働委員会において、長妻大臣は、安心こども基金の地域子育て創生事業を活用して施設に対して援助を実施すると、そういう御答弁をいただきましたが、しかし、この基金による創生事業では、一般のお子さんがお使いになるようなそういう使い方はできないのであります。

 例えば、一昨日も申し上げたことでありますが、やはり普通の大人であれば、普通のまともな親であれば、せっかくいただくお金だから子どもの学資保険にしよう、あるいは大学入学のための積立預金をしようとか、そういう使い方も今は随分考えられていて、金融機関のそういうものも今準備ができていっているそうであります。

 しかし、こういう施設に入っておられるお子さんたちはそういう貯蓄は使えないのであります。もしこれが恒久政策であれば、赤ちゃんから本当に施設を出る18歳まで相当なお金がたまるわけであります。しかし、この子たちに対してはそういう使い方はできない。また、学用品等に使うといっても、赤ちゃんであればそういうことは、使えないわけであります。

 親のいない子どもたちへ子ども手当の支給を求めるという、こういうことを求めておられる方々が、今決議をされているところへ、親のいない、あるいは親が不詳の子どもたちに対しても同じような手当を支給してほしい、また速やかに未成年後見人を選任して児童養護施設、乳児院や里親との連携の仕組みをつくってほしい、また児童養護施設に親がいても入所されている、あるいは里親に委託された子どもには、養育に当たっておられる方々に実の親と同じようにこの手当を支給していただきたい、そしてこの手当の支給に関してはやっぱり一定のルールできちんと管理がされるようにという、こういう要望を出されておられます。

 是非、総理自身は大変恵まれた家庭にお育ちになりました。その年までお母様からの子ども手当をいただかれた、大変、まさにまれに見る裕福な家庭に生まれました。しかし、そんな銀のスプーンをくわえたお子さんは大変少数であります。世の中には恵まれないお子さんが現にいらっしゃいます。そういう方々がやはり更なる差別を受けない、そして社会の一員としてきちんと受け止めて育っていくということが大事だろうと思いますが、こういうことに関して総理はどのようにお感じになっておられますか。総理にお願いいたします。

 

○長妻厚労大臣 今るるおっしゃられましたけれども、だからこそ今回、平成22年度は安心こども基金で我々は措置するということで、今まで何十年にもわたってそういう施設に入っているお子さんには児童手当が出なかったと、こういう問題がほったらかしにされてきて、我々としては安心こども基金で平成22年度は措置をしてお子さんのために使っていただきたいということで、平成23年度には今言われたようないろいろな問題がありますので、それは制度設計の中できちっと議論をして検討をしていくということが基本的な考え方であります。

 

○石井みどり 今随分大きな声で強調しておっしゃいましたけれども、じゃなぜ、23年度から検討して十分なそういう手当ができるようにするというのであれば、なぜ22年度からしないように十分な論議をされなかったんでしょうか。まさに拙速というべきこの法ではないでしょうか。

 6月支給ということは、参議院選挙に間に合わせるためだけのばらまきではないでしょうか。それを申し上げて、総理の答弁を求めます。

 

○柳田委員長 長妻大臣。

 

○石井みどり いえ、総理の方からお願いします。

 

○長妻厚労大臣 今、私の方に質問がありましたんで、その6月というのは、この6月にお待ちをいただいているお子さんもいらっしゃるわけでありまして、これまで6月支給ということで、年に3回の支給でありますので、それと同じ手法で支給をさせていただいているということであります。

 

○鳩山総理大臣 石井委員が様々な議論を今されました。できれば児童手当の中で本来そのようなことも手当てをされるべきではなかったんでしょうか。

 私どもも、したがいまして、政権を取りました以上、このようなむしろ身寄りのないお子さん方、恵まれないお子さん方のために、その方々を社会全体で育てていこうではないかという発想で子ども手当を創設をしたわけでございまして、したがいまして、私ども決して無責任にこのことを済ませるつもりはありません。できる限り石井委員などのお考えも中に入れさせていただいて、充実を図ってまいることをお約束をいたします。

 

○石井みどり 違いますよ。財源がなくて、児童手当をのみ込んで児童手当のスキームを使わざるを得なかったから、そうなんじゃないですか。明らかに詭弁であります。それを指摘しておきます。

 そして、施設を出たお子さんたちは、18歳で独立していかなくてはいけないわけです。アパートを借りたり、そして職も見付けなきゃいけない。こういう方々が、すぐに未成年後見人がいなかったりする場合はなかなか、アパートを借りるときも大変な困難な目に遭うわけですね。そして、その未成年後見人の選任が大変進んでいないという現状があります。

 総理は、自立援助ホームということを御存じでしょうか。こういう自立援助ホーム、施設を出たお子さんたちが家族のような形で暮らしておられる、そういう施設が東京にも幾つもあります。そして、このお子さんたちは働きながら、みんなでお金を出し合いながら、半年後には新たにアパートを見付けたりして出ていかれるわけです。こういう方々たちは本当にまじめにきちんと働いて、そして働きながら税金も納めているわけです。総理のように税金を納めなかったわけではないです。

 そういうことを含めて御答弁をお願いして、私の質問を終わります。