2010.02.09

厚労委員会(2010年1月28日) 議事録

厚生労働委員会(1月28日)での質疑内容をアップします「雇用保険法の一部を改正する法律案」について質問しました。
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参議院厚生労働委員会

20100128

自由民主党 石井みどり

 

○石井みどり 自由民主党・改革クラブの石井みどりでございます。

 本日は、ただいま議題になりました雇用保険法の一部を改正する法律案、閣法第2号を中心に御質問をさせていただきます。

 2008年秋のリーマン・ショック以来、世界的な金融危機が起こっております。雇用情勢は大変厳しい状況が続いております。特に私が胸を痛めますのは、バブル崩壊後のあの就職氷河期より更に若年者の失業者が全体の失業率を上回る大変厳しい状況にあることです。

 そういう意味で、今回のこの雇用保険法の一部を改正する法律案、雇用対策、雇用保険制度の安定的運営というところに関して、その趣旨に関しては異論はないところであります。

 昨年12月8日に閣議決定された明日の安心と成長のための緊急経済対策の「雇用保険制度の機能強化」という項目の中に「雇用調整助成金の要件緩和にあわせ、平成22年度からの失業等給付に係る国庫負担の引上げについては、雇用保険制度の安定的運営を確保するため、平成21年度第2次補正予算において対応する。」とございますが、この御趣旨を御説明いただきたいと思います。

 

○長妻厚労大臣 これは、今御紹介いただきましたけれども、言うまでもなく、今言われた数字というのは大学生の就職内定率が史上最悪、本当に残念なことでございますけれども、あの就職氷河期よりも悪い数字でございます。

 そういう雇用が大変厳しい中で、今まで、平成19年度から、この雇用保険の特別会計というのは、例の2200億円一律削減するという社会保障の政策の中で、本来は4分の1国庫負担というルールがあったもののそれが破られて国庫が減らされていったということが続いてまいりました。

 そういう意味では、この国庫の厚みを厚くするというようなことで第2次補正で3500億円をお願いをしているところでございまして、これについて国民の皆様方にも御安心をいただいて、きちっと失業給付を確保すると、こういう趣旨でございます。

 

○石井みどり 2200億のことを必ずおっしゃるんですが、しかし失業保険のこの失業等給付の財政状況を見ますと、20年度の決算で5兆5821億という非常に厚いまだ猶予があるわけですね。先ほどのちょっと大臣の御趣旨というのは少し異論があるところでありますが。

 では、この補正予算というのはいつの本予算を補正するためのものとお考えなんでしょうか。

 

○長妻厚労大臣 これは第2次補正、21年度の第2次補正でございますので、平成21年度ということでございます。

 

○石井みどり君 それでは、じゃ、この雇用保険制度の安定的運営の確保のために3500億円もの大きな財源を一般財源から投入されると、これのことでちょっとお尋ねしたいんですが、本則に戻すだけであれば2000億で済むはずなんですが、この積算根拠をお教えください。

 

○長妻厚労大臣 これは先ほどの繰り返しになりますけれども、これまで本来のルールとは違う形で運営をされてきたということが続き、我々としては本則に戻すような形で厚みを増していきたいということを考えているところであります。

 21年度には、単年度赤字、今回追加がない場合は8000億円が見込まれており、22年度においても引き続き7000億円の単年度赤字が見込まれており、そういう諸条件がある中で財政当局とも交渉をして、きちっと国民の皆様に御安心いただく、そういう水準を確保していこうということで今回の予算措置をお願いをしたところであります。

 

○石井みどり ただ、さっきも申し上げましたけれども、今日はちょっと表を出しておりませんけれども、まだ20年度の決算で、差引きの剰余金としては6989億円、積立ての残高としては5兆5821億もの大きなお金があるんですね。それを今回、一般財源からわざわざこの積立金に入れて、積立金に入れるということは寝ちゃうお金ですよね、寝てしまうお金ですね。それを今度のこの補正でわざわざやる、その根拠をお教えください。

 

○長妻厚労大臣 積立金が厚いと言われたわけでございますけれども、これ、過去の例を見ますと、4兆円程度の積立金が一気に減ってしまったということで、こういう例もありまして、過去、平成14年度でございますけれども、一気に減ったことによって保険料を途中から上げるという措置をしたこともかつてございましたし、失業給付の日数を減らすという措置をしたこともございますので、そういうことには絶対あってはならないところでありますので、私どもとしては、財政当局とも御理解をいただく範囲内でこの3500億ということを措置したところでございます。

 

○石井みどり君 いや、ただし、この雇用保険料は21年度は1000分の8ですね、22年度は1000分の12にされるというふうに伺っておりますが、それだったら保険料を上げておいて、しかもそのお金をですよ、よそへ持っていく、流用するということの理解には、私は理解できませんが、どうしてそういうことになるんでしょうか。そんなばかげたことがなぜ行われるんでしょうか。

 

○長妻厚労大臣 今保険料の話がございましたけれども、この保険料については実際今1000分の8から1000分の12ということで、これもその年度だけで見ると若干上がっているところであります。

 ただ、これは弾力的な条項ということで、本来の上げ幅よりは抑えているところでありまして、いずれにしても、いろいろな方策でこの財源を今きちっと確保するということがこれ何よりも重要なわけであると。これはもう何度繰り返しても繰り返し過ぎないと思っておりますけれども、この雇用情勢というのは、今後、いろんなアナリスト等予想は出ておりますけれども、政府としては、これから悪化を更にするということも絶対ないとはこれは言えないわけでありますので、そういうようなことも考えて今回の措置を申し上げているというところでございます。

 

○石井みどり すみません、大臣、お答えいただいておりません。私、3500億の積算根拠を伺ったんですね。なぜ3500億も積むんでしょうか、それをお教えください。

 

○長妻厚労大臣 これは、先ほども申し上げましたけれども、過去のそういう積立金の落ち込みの率、そしてこれは失業給付に対して4分の1の国庫を入れると、こういうルールがあるわけでありまして、そういうようなことも勘案しながら、財政当局との交渉というのも、御理解というのも必要でありますので、その中で厚みをできるだけ増していきたいと、こういうような中で今回の予算をお願いをしているところであります。

 

○石井みどり いや、それこそ、先ほどから何度も繰り返しになりますがと言って、ミスター・リピートと言われている長妻大臣ではありますが。いや、しかし、先ほど補正は21年度予算の補正だとお答えいただいたと思うんですね。そうであれば、21年度の残りの3か月分だけでよろしいんじゃないんでしょうか。なぜ3500億になるんでしょうか。しかも、それをほかのものに流用するわけですよね、しかも。ちょっとそれを、もう少しきちんとお答えいただかないと納得いかないんですが。

 

○長妻厚労大臣 これは補正予算でお願いをしているところでありまして、21年度の補正予算ということでございます。そして、特別会計は御存じのように翌年にも繰り越すということが可能でございまして、そういう意味では、今回、今申し上げたような条件の下、お金を積ませていただいて、そして繰り越すお金についてはこれは来年度きちっとそれが措置される、そういうお金として確保していくと、こういうようなことであります。

 

○石井みどり 何度伺ってもちょっと分からないんですが、雇用保険の国庫負担については、これは閣議決定のところで、雇用保険制度機能強化のところで、雇用調整助成金の要件緩和にあわせ、平成22年度からの失業給付に係る国庫負担の引上げについては、雇用保険制度の安定的運営を確保するため、平成21年度第2次補正予算において対応すると。これはこれでいいんですね。じゃ、22年度は一般会計できちんと予算化されたんでしょうか。そこをお教えください。

 

○長妻厚労大臣 これは、先ほども申し上げましたけれども、平成21年度の今お願いをしている2次補正予算、これで3500億というのは先ほど申し上げた理由でお願いを申し上げているところであります。

 そして、これも繰り返しになりますけれども、補正予算でお願いができれば、この3500億円、特別会計の中に入る、そして特別会計は翌年にも繰り越すということが可能でございますので、結果的に22年度の国費の厚みも増していくというようなことで、22年度、その部分について失業者の皆様方に御安心いただけるんではないかと、こういうことでございます。

 

○石井みどり まさに、ミスター・リピートの面目躍如というところでありますが、日本の会計は単年度主義じゃないですか。21年度だけであれば2000億で済むわけですよね。それを3500億積まれたのは、今そこでうなずいておられた山井政務官がたしか衆議院の厚生労働委員会でお答えになっているんですけれども、本則に戻した場合に必要となる額の今年度の残り3か月分と来年度の12か月分相当という考え方だと理解しておりましたと。

 大臣のお答えですと、過去に不足したとかそういうこととかおっしゃったんですが、22年度のも含まれているよというお答えではなかったんですが、山井政務官は大変正直でとってもいい方みたいですが、こういうお答えをされているんですが、これはあれですか、次年度にまたがっての15か月分という理解でよろしいんでしょうか。

 

○山井厚労大臣政務官 石井委員にお答え申し上げます。

 これは、高橋議員からの質問は今年の1月から来年の3月までの15か月分相当という考え方かということでありまして、そして私は計算上はそうなるということを申し上げました。

 しかし、石井委員御指摘のように単年度主義ですから、この3500億円は当然平成21年度に使い切ります。そして、ただ、3500億円の積算根拠は何かといいますと、今年の1月から来年3月まで、あるいはとにかく15か月分ということに換算すれば大体4分の1になるという、計算上そういうことになるということであります。繰り返しになりますが、この3500億円は単年度主義ですから当然、今年度使い切ります。

 

○石井みどり 3500億という額は、自公政権が示して、民主党政権によって一部を返納された第1次補正の緊急人材育成・就職支援基金とほぼ同額なんですね。現在の経済状況は本当に、先ほど来申し上げるように非常にもう緊急性が高い。そういうところへこそお金を使ってしかるべきだと思うんですね。

 しかし、1次補正のそのものを否定されて、今回この基金に積み増す。基金というのは寝たお金ではないですか。決して、この補正でなぜこれだけの金額を積むという、その根拠にはなり得ないと思うんですが、いかがでしょうか。

 

○長妻厚労大臣 今話が混同されておられると思うんですけれども、基金という、今回、基金ではなくて特別会計でございまして、今言われた基金というのは、7000億円の基金訓練やあるいは生活費を給付しながら訓練を受ける7000億円のものだと思います。

 その観点でいえば、その7000億の基金もそれは3年間積んでおくものでありますので、我々としては、3年目に限定をした基金に関しましては、これは平成23年度でございますけれども、それについては、もう基金で期限を決めたような対応ではなくて恒久的に今後ずっとその措置をしようということで、これは平成23年度から予算措置を考えていると。こういう、これは公約、選挙公約でもございますので、求職者支援の考え方の下、基金については平成23年度分は返していただくと、こういうような措置をしたわけでございまして、そちらについて、何か基金を取り崩してそれが不安になるということではなくて、もっと厚みを増す、そういう恒久的措置をしたということでございます。

 

○石井みどり 基金ではなく積立てですね。4兆もの積立てがある雇用保険に、特会に3500億円を投入されるわけですよね。しかも、これは寝ているお金ですね。

 だから、そこのところがどうしても、おっしゃっていることとやっていらっしゃることがどうしてもちぐはぐだとしか思えないんですけれども、そこをもう少し、もう一度ちゃんとお答えください。別にリピートを促すわけではありませんが、お願いします。

 

○長妻厚労大臣 これは、寝かしているというお話がございましたけれども、もちろんこれお金でございますので、財投というところで、まあ金利水準は安全運用ですから低いわけでございますけれども、そういうところで運用されているということでございまして、これも繰り返しになりますけれども、失業状況が先ほどるる申し上げたような状況でもございますので、国民の皆様方に過去起こったような、あってはならない事態が過去起こったわけでございますので、そういうことにならないように、今回、この国庫負担というのを積み増しさせていただく予算案を御審議いただいているということであります。

 

○石井みどり それはもう何度伺っても同じことなんですが、それでしたら、22年度の予算に関しては本予算で諮るべきだと思うんですけれども、そこはいかがなんでしょうか。

 

○長妻厚労大臣 これについては、平成22年度につきましては、先ほど来、山井政務官も御答弁申し上げましたけれども、結果として今回繰越しということでその国費の厚みが一定程度確保される見込みがあるんではないかというふうに考えておりまして、その意味で今回は第2次補正でこの予算をお願いをしているというところであります。

 

○石井みどり それでは、雇用保険の国庫負担については22年度中に検討し、23年度において、安定した財源を確保した上で国庫負担に関する暫定措置を廃止するものとすると。これですと、じゃ23年度のものは23年度予算を策定されるところでお考えになっていくということですよね。安定した財源を、これはもう恒久的なものだってさっき大臣おっしゃったんですね。じゃ、恒久財源があってしかるべきものですね。これをこの22年度、23年度どのように財源を確保していかれるのか、そこをちょっとお答えください。

 

○長妻厚労大臣 今御審議いただいている法律の中にその条文を入れさせていただいているわけでありますけれども、平成23年度につきましては、これは歳出削減などでこれから仙谷大臣中心に、我々各大臣も査定大臣になるということで、歳出削減を本格的に進めていくと、こういう中で確保する財源ということとの見合いで、平成23年度から本来のルールである4分の1の国費負担ということに戻していくと、こういう意味であります。

 

○石井みどり 無駄を省くということを随分選挙前から、昨年の総選挙前からおっしゃったんですが、じゃ今回のこの3500億を積み増したりとかというのも、まさに財政当局の指示ということであるんですが、どう考えても2次補正を大きく積んで本予算を絞る、そういうための方便でしかないように、どうしてもそういうふうに受け取れるんですが、そうじゃないんでしょうか。

 

○長妻厚労大臣 今3500億が無駄というような御趣旨の御発言だとすると、これはかつて、今この3500の議論というのは失業保険の本体の部分でありますけれども、同じ特別会計の中の別勘定の、かつては雇用3事業と言われて今は雇用2事業でございますが、あそこに積み立てた事業主負担分のお金を本当に湯水のごとくスパウザ小田原から勤労福祉施設から、失敗したらそれを二束三文で投売りするなどなど、かなりこれ問題のある支出がもう断続的に続いてきたわけでございまして、それとこれとは異なるわけでございまして、3500億円はきちっと本当にそういう場合に備えて積み立てて、そういう何か無駄なところにそれを使うというたぐいのお金ではない形で確保をさせていただきたいということであります。

 

○石井みどり どうも趣旨を分かっていただけないというか、補正予算で組むべきものと本予算で組むべきものの、どうも今まで民主党の時代に、野党の時代におっしゃっていたことのその趣旨と反することが今回のこの予算で行われているという気がしてならないんですね。

 わざわざ特会へ積んで、そしてそこから借り出すという非常に複雑な作業をされているんですね。そこがどうも納得がいかないんですが、何度伺っても同じ答弁しか返ってこないので、それでは少し趣を変えて、厚生労働委員の先生方は皆さん覚えていらっしゃると思いますが、第168回国会において、民主党の皆さんが国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、これを提出されて、参議院では成立したというふうに記憶をしているんですが。平成19年11月2日に可決しておりますが、大臣、御存じですね。いかがでしょうか。

 

○長妻厚労大臣 今の恐らく法律というのは、いわゆる年金流用禁止法、年金保険料流用禁止法ではないかと思います。

 

○石井みどり この発議者は足立政務官入られていたと思うんですけど、間違いないでしょうか。

 

○足立厚労大臣政務官 今ここに発議者の名簿を持っていますけれども、間違いありません。

 

○石井みどり 同法案の趣旨を簡単にお教えいただけますでしょうか。

 

○足立厚労大臣政務官 先ほど雇用保険法の関係で例がありましたように、これ挙げるとすれば、やはりグリーンピアとかそういう話になってくるんだと思いますが、自民党の方でも以前から取組がありましたけれども、ここで大事であったことは、年金保険料は年金の給付以外には使わないという趣旨で法案を提出したということでございます。

 

○石井みどり 集めた年金保険料は年金保険料の給付以外に使用してはならないというふうに私もこの委員会で伺っておりましたが、これ、新聞報道によりますと、昨年の10月16日、長妻大臣は記者会見で、年金保険料の事務費への使用禁止を2010年度は見送るという方針であるというふうに発表されたと思うんですね。これ、流用禁止見送りの理由としては、年金保険料を流用しない場合には年間2000億円の事務費を計上する必要があるということをおっしゃられたと。

 先ほどの法案に関して、年金流用禁止法案に関しましては、当時の蓮舫議員が、公的年金制度に対する国民の皆様の信頼を回復し、持続可能な公的年金制度の再構築を図るためであるというふうにおっしゃったとありますね。それから、国民の皆様の公的年金制度に対する信頼は著しく低下しているのが実情であると、このような状態を招いた原因は、複合的ではあるが、その一つに保険料流用問題があると考えていると。

 そうだとすると、今回のこの基金に積み増したお金を、失業給付の積み増しのところを、これを持っていく、ほかに持っていくというのは皆様の考えとは合わないんじゃないんでしょうか。

 

○長妻厚労大臣 まず、この流用といったときに、この年金保険料もそうでありますけれども、グリーンピアからサンピアから、まあよくもこれだけ人の金を使ってできるものだなというようなことがありまして、それは今はなくなっているところでありまして、年金保険料にいたしましても、政権交代を機に、年金教育には年金保険料を使えるということがありましたけれども、政権交代と同時にそれも停止をして、使えないことにしたわけであります。

 そして、今の御質問の趣旨は、この労働保険の特会で雇調金にかかわるもので、雇用2事業の勘定の方に本体の方からお金を貸し出すというような御趣旨だと思いますけれども、これはいわゆる無駄金である流用という表現は私は当たらないんではないかと。これについてはあくまで貸出しでございまして、これは後日返還をすると、こういう性質のものであります。

 

○石井みどり 貸出しであれば、返すという、そういう財政の見通しがないと貸し出せないんじゃないんでしょうか。それは、景気が回復すればとか、そういう条件の違いはあったにしても、しかしこの雇用保険2事業の収支状況を見ますと、20年度で419億の赤字が出ております。そして、22年度の予算案で2311億の赤字が出る見込みでありますね、差引き剰余金。返せるという、そういう見通しに立ってのお話なんでしょうか。

 これはもちろん経済状況が違うと思うんですけれども、そういう流用とは違うとおっしゃられても、本来はきちんと22年度の予算で見るべきものを21年の補正予算で見る、そしてまたこれを雇調の辺りが今回緩和をした、適用条件を緩和したりしたので、非常に財政的に厳しくなると。こっちへ持っていくという、こういうことを、特会を利用してこういうやり取りすること自体を、そういう考え方を否定してこられたんじゃないんでしょうか。

 

○長妻厚労大臣 これは、御存じのように、労働保険の特別会計という一つの中で勘定があるということで、その雇用保険、失業保険の本体部分と今言われている2事業部分というのは、これは密接不可分、特に雇調金については失業給付と密接不可分の関係にございます。つまり、雇調金の要件緩和をして、雇用調整助成金で本来は失業者になる可能性もあった方がそこで支えられるということは、失業給付のお金が減るということと関連するわけでございます。

 その一方で、経済がある一定そこで支えて良くなってくると、雇調金の全体の金額というのは縮小されてくるということで、この雇用二事業が黒字になった都度、返済をその都度していただくというようなことを我々は考えております。

 

○石井みどり 同じ答えが返ってまいりますので……(発言する者あり)そうですね、そうですね。

 もう一問、私、先に、実は広島県のこの厚生労働委員会の調査事業が昨年の12月14日、15日とありました。その御報告が先にあると思って、その前提でちょっと御質問をさせていただこうと思っていたんですが、この質疑の後だということなんですが、地域医療再生基金についてちょっとお伺いしたいと思います。

 広島県も100億と25億の両方の事業を計画をしていたんですが、100億円の方を取りやめて25億円になったということなんですね。それで、後ほどの御報告で出ると思うんですが、広島県はまさに日本の縮図でありまして、広島県の医療状況というのは我が国の医療の状況を象徴するようなところであるという調査だったと思います。それも非常に、中山間地域が北海道に次いで全国2位というところ、そして平成の大合併で86市町村あったものが23市町になり、そしていわゆる無医地区ですね。それから、本当に、中山間地区が北海道に次いで第2位だということは、非常に過疎地域が広く、人口が点在している割にそういう地域こそ医療を必要としている人がいる。そして、広島大学医学部があるにもかかわらず医師の不足が叫ばれている地域であるわけですね。

 私、この御報告の方が先だと思ったんですが、その中で、こういう状況、本当に日本の縮図ですからシンボル的なところでありますので、こういう我が国の今の医療状況を考えて、わざわざ21年の1次補正の地域医療再生基金を、これを減額されたわけですね。そのことに関してちょっと、これは大臣にお願いをしていたんですが、一緒に調査に行かれた足立政務官、よろしいですか、突然ですが、どのようにお考えになりますか。

 

○足立厚労大臣政務官 私も一緒に視察に行きました。それはそのとおりで、今の御質問のポイントのところがどちらにあるかちょっとよく分からなかったもので、答えさせていただきますと、この地域医療再生基金というのは、御案内のように、5年間で100億のものが10と25億のものが84だったわけですね。

 私は、地域医療を再生するためには、医療提供体制から見る面とそれから医療費というところから見る面、二面あると思っております。そのどちらも取り組んでおりますが、全国で270弱ある2次医療圏の中からわざわざピックアップしてそこだけをやることが、果たして地域医療全体、この国全体の地域医療を守っていくことになるんだろうかと。

 それに代わる手当てとしては、まずは診療報酬を上げること、そして今非常に危機と言われている診療科については補助金制度を活用すること、この二面だと思っているんですね。そして、当時10か所、100億の10か所というのは、10だったんですが35募集がありました。ですから、募集をするときにも、100億というものが当たらない可能性があるので25億のものも併せて出していただきたいと、そのようにしておったわけでございます。

 まだ答弁はありますけれども、今の段階はこの考え方でよろしいでしょうか。

 

○石井みどり あのとき、まさに3100億が2350億円になって、750億円が執行停止になった。本当に日本の疲弊した、崩壊した地域医療の再建というのは喫緊の課題である。それをわざわざ本当に緊急で出すべきのお金を削られたわけですね。それで、現場を見てこられた。

 今、確かに二通りの方法で日本の医療の再建の方法を考えているというお答えでしたが、つい先般、診療報酬の改定がございました。このことは今度聞こうと思っていたんですが、その一つが診療報酬の改定、そういう医療費によっての方策があるということ。しかし、大変厳しい日本の、我が国の財政状況の中で、あの改定で改善されると思われますか。

 

○足立厚労大臣政務官 恐らく何度も申し上げていると思うんですが、第一段階でしかないと。緊急手当ての必要な部分が今回の診療報酬に反映されている、その予定であるという議論が今、中医協でなされているんだと思います。

 繰り返しになりますが、先ほど370弱と申しましたが、正確には348・2次医療圏というものの中で94か所、あるいはその前は84か所でしたが、ピックアップをしてそこにだけやるということが、それから全国へ波及する効果を我々は期待するんですけれども、今そのためにいろんな計画が出されております。それに対して有識者検討会というものを設けて、特にIT関連というものはその一割ぐらいがIT関連のものを利用するようになっておりますが、もっと有効な効率的な使い道はないのかという検討をやっておりまして、これは五年間しっかりフォローをいたします。

 というように、ある特定の地域だけその基金を設けるということよりも、日本全体に報酬という形、あるいは科ごとにそれを補助金という形でやった方がより有効な地域医療の再生につながるんではないかというのが我々の考えでございます。

 

○石井みどり 一つの考え方だと思いますが、しかし日本全国一律に同じように取り組むというのは無理だと思います。

 広島県がなぜ100億を出したかというと、広島県には地対協といって長い歴史を持って、医療関係者だけではなく様々な医療に従事する関連の方々、そして県民も入って医療をどうするという協議をする場があって、その中での再生の医療計画を立ててやってきたわけです。そして、例えば救急医療の一番トップは、私は3次救急の更に上はドクターヘリだと思いますが、このドクターヘリというのは非常にランニングコストが高いんですね。でも、これは広島県は広島県方式で防災のものを運用して、非常にランニングコストが掛からないような工夫をしている。

 ですから、そういう先駆的に取り組んでいるところからやっていくというのは一つの考え方だと思って、広島県は柳田委員長のお地元でもあるんですが、大変期待をしておりましたが、この今回のことによって大きな失望を覚えております。是非、これからもますます日本の医療の再建のために御努力をいただきたいと思います。

 いただいた時間が来ましたので、意を尽くしませんでしたが、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。