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参議院 消費者問題に関する特別委員会
2009年 4月23日
自由民主党 石井みどり
○石井みどり 自由民主党の石井みどりでございます。
本日、消費者問題に関する特別委員会で御質問をさせていただくことに関して大変感慨深いものがございます。と申しますのも、私ども、様々な消費者をめぐる事件、事故、被害をめぐりまして、何とかこれを解決していく道をということで、自民党の中に一昨年の11月30日に消費者問題調査会を設置いたしました。当時、その調査会長は現大臣、野田大臣でございまして、そのときの担当大臣は岸田筆頭理事でございました。そして、この調査会で29回にわたる勉強会をし、消費者教育に関するワーキングチームも8回開きました。
そして、私は、昨年の5月に、まだ委員会がございませんでしたので、決算委員会において消費者庁についても御質問させていただきましたし、12月に厚生労働委員会でコンニャクゼリーに関しても質問させていただきました。
政府においては、昨年の2月に消費者行政推進会議、有識者会議を開催していただき、6月には消費者行政推進計画会議の閣議決定を見ました。そして、昨年9月の国会へ消費者庁関連3法案が提出され、今通常国会におきまして、1月5日に衆議院の方で特別委員会が設置され、3月17日からやっと審議が開始したその経緯を考えますと、今まで消費者団体の方々、また日弁連20年の悲願ということでございましたし、そして何よりも、地方の現場で相談の実務に当たっておられる相談員の方々の思いも兼ねて本日の質問をさせていただきます。
私は、消費者の方々が被害あるいは事故に遭わない、防止するために何よりも重要なのは、賢い消費者になっていただくことが一番重要ではないかと思っております。その消費者教育といいますと大変幅広い。それぞれの機関でも既に教育は消費者基本計画に基づいて実施されてきたところでありますが、例えば昨今話題になっております一般医薬品のインターネット販売、これに関しても、本来であれば薬というのは効能もあるけれども毒もある。薬の反対はリスクでございますので。薬、日本人大好きでございます。徳川家康以来、薬が大好きな日本人は、薬と賢く付き合う、そういう教育、薬育と申しますか、これも私は消費者教育の一環だろうと思っておりますが。
特に一般医薬品のインターネット販売に関してのお寄せいただいている意見は、障害者、高齢者、妊婦の方、育児中の親御さんというふうに、非常にこういうインターネットでないと購入できないというふうなことをおっしゃる。しかし、こういう方々こそ副作用のリスクを回避する必要性の高い方々でございますので、皆さん、お薬をお買いになったら必ず注意書きの紙が入っています、それを御覧になっている方がいらっしゃるかどうか。使用上の注意、効能、用法、用量の適切な使用、保管及び取扱い上の注意等を御覧になっているかどうか。そういうことも含めてやはり私は教育が大事なんではないかというふうに思っています。
児童生徒に関しては、学校において保健教育というところ、あるいはほかの授業でも受けることができます。しかし、一般社会人の方々は、政府もそういう情報を発信しているにもかかわらず、なかなかそこが難しい。必ずしも体系的な消費者教育が実施されてこなかった、それゆえ効果が十分とは言えないと思っております。
消費者教育については、国がやはり基本理念を定め、そして総合的な教育の推進を図る必要があるのではないかと思っております。そういう意味でも、今般設置される消費者庁がその教育の司令塔としても役割を期待されていると思っておりますが、いかがお考えでございましょうか。
○増原内閣府副大臣 お答え申し上げます。
消費者被害の未然防止という観点から、消費者が、先生御指摘のように自主的かつ合理的な行動が取れる、いわゆる自立した消費者になることが極めて大事でありまして、御指摘のように消費者教育が果たす役割は極めて大きいと、そのように考えております。
そうした中で、政府としましては、消費者基本法に基づきまして基本計画、これは平成17年の4月の8日でございますが、閣議決定をいたしておりまして、消費者の生涯にわたる学習機会の充実、これに向けまして、まず幼児期から高齢期に至るまでのライフステージ別で、かつ、安全あるいは契約取引、情報、環境の領域別に消費者教育を体系化し、教材を作成するなど、消費者教育を推進いたしてきておりますが、このたびの与野党の修正協議の結果、消費者安全法案におきまして、国及び地方自治体に消費生活に関する教育活動等を通じて消費者安全の確保に関して国民の理解を深める努力義務が盛り込まれました。
これを踏まえて、その消費者行政の司令塔としての消費者庁、これが関係省庁とも密接な連携を図っていく必要がございますけれども、消費者委員会の意見も十分踏まえて消費者教育にしっかり取り組んでいくことが重要であると、そのように考えております。
○石井みどり 各省庁とも連携を取って、図ってということでございましたが、既に現状でもそれぞれが教育といいますか広報啓発はされておられるわけですが、先ほど申し上げましたように、なかなかそこが、ライフステージに応じてと申しましても、一体的な、総合的なそういうところがどうも不十分な気がいたしますので、今後その辺りを政府におかれましては、やはり生きた連携、本当にそこが消費者がきちんとその知識を吸収して、その知識が生かせる、実践行動に生かせるような方向でお取り組みをいただきたいと存じます。
事件・事故被害が近年多発しておりますが、その中でも、私がやはり胸を痛めてまいりましたのは、先ほど申し上げました、厚生労働委員会でも御質問を申し上げましたコンニャクゼリーの事故でございます。
ただ、事故と言いますと、日本語ですと事故になってしまいますが、果たして英語で言うアクシデントなんだろうかという気がいたします。アクシデントと言いますと、避けることができない、運命的にその事柄に襲われてしまうというイメージがございますが、果たしてこのコンニャクゼリーの事故は、私は、避けることができなかったのか、そうではないというふうに思っております。
しかも、このコンニャクゼリーの事故は、幼児期は嚥下機能が未発達でございますし、そして高齢者の方々はその嚥下機能、飲み込みの機能が衰えた方々、そういう方々に多発をしています。もちろん、成人の方々の事故もないわけではありませんが、ありました。そうであれば、これはやはり本来であれば避けることができたまさにインジャリー、傷害ではなかったのかという気がいたします。傷害であれば、これはきちんとその原因を分析調査して、そしてその予防のためのきちんとした手だてができていれば、2件目、3件目の事故は防げたのではないか。それが何年にもわたって、ここで事件の一連のことを申し上げることは差し控えますが、本当に被害者の方々にもお会いしました。何年たっても悲しみが消えない、一層深くなるだけだというその言葉を聞いておりますと胸が痛みます。
これはまさに消費者庁、まさに縦割り行政の弊害という、消費者のすき間に落ちてしまったすき間事案でございます。特にこういうすき間事案の対応と予防について、今後、消費者庁が果たす、本当に消費者行政の司令塔としての機能を果たしていくということが重要であろうかというふうに思っております。
この消費者庁には各省庁から職員の方が出るというふうに聞き及んでおりますが、午前中も大臣、何度も御答弁されておられましたが、追いやられた掃きだめ職員ではなく、失礼な物言いをしますが、選び抜かれたぴかぴかのまさにプライド高きガバメントパーソンが消費者庁の職員として私は働いていただきたいというふうに思っております。そして、しかも御自分の母体である省庁の方を向くのではなく、やはり国民の方へ顔を向けた、そういう行政を執行していただきたい。
まさに、意識改革が一番重要なのではないかというふうに思っておりますが、こういうすき間事案に対しての取組の決意をお伺いしたいと存じます。
○増原内閣府副大臣 委員御指摘のすき間事案に対する消費者庁の対応でありますけれども、いわゆるすき間事案につきましては消費者安全法の中に様々な規定を設けております。
まず、同法の規定に基づきまして、消費者の生命、身体に重大な影響を与えるいわゆる重大事故等でございますが、これに関する情報が直ちに地方自治体や他の行政機関から消費者庁に通知されることになっております、これは法第12条でございますが。
消費者庁は、それを受けまして、一元的に集約した消費者事故等に関する情報、これを分析をいたしまして、必要があると認めるときは、仮にその原因がはっきりしていないというときであっても、これは消費者重視の観点から注意喚起の情報を公表して同被害の拡大をやっぱり防止する必要があると、そのように考えております。こうした情報の集約、分析、あるいは注意喚起情報の公表、これは被害の予防について特に大きな効果があるものというふうに考えております。とかくこれまで各省庁別々に、ばらばらに、地方自治体との関係もそうですが、それが一元化されるというのは私は極めて大きいというふうに考えております。
また、生命、身体に重大な被害を与えるいわゆるすき間事案でございますが、必要に応じて事業者に対し被害拡大防止措置、これをとるよう勧告をする、法第17条でございます。
さらに、急迫した危険がある場合には、譲渡等の禁止、制限措置を講ずる、法第18条でございます。等の対応を取ることが可能となりますので、消費者庁は事故の再発を防ぐために遅滞なく必要な措置をとり得るものと考えております。
消費者安全法案におきましてはこのような対応が可能でありますけれども、消費者被害の未然防止、このためには経済社会の変化にいち早く対応していく、まさに先ほど御指摘のありましたコンニャクゼリーなんかはそうだと思うんですけれども、これを適切な法令を整備していくこともまた必要であろうというふうに思っております。
これまでとかく省庁の縦割りの下で、迅速で漏れのない法整備、これが十分取れてこなかったという御批判もありますので、消費者庁を設置することによりまして、消費者庁自らが、また必要な場合には各省庁に勧告等も行って、幅広い分野、これをカバーできるような横断的な消費者法制の整備を進めていくことがこれからは可能になってくるというふうに思っております。
いずれにしましても、消費者庁は、消費者行政の司令塔として、内閣総理大臣と消費者政策担当大臣のリーダーシップの下で、縦割り行政の弊害を乗り越え実効性の高い消費者行政を遂行していくものであり、その創設は、私は、霞が関に働く人たち、先ほどちょっと何かどうかなと思うような表現されましたけれども、私は相当変わってくると思います。私も26年間、行政官をやっておりましたが、必ず頭の片隅にこの消費者の問題というのは入ってくる。これがそれぞれの役所においても、消費者庁はもとよりですが、これがいろんなところで、いわゆる企画立案にせよ、あるいは行動にせよ、それが跳ね返ってくるものと、そのように思っております。
○石井みどり 是非、省庁の間を埋めるべく、司令塔としての機能を果たしていただくことが今後こういう事故を未然に防ぐということになろうかと思いますが、実は日本学術会議の方から御提言が出ております。「事故による子どもの傷害の予防体制を構築するために」という、19歳までのお子さんの死亡原因の1位はこういう事故でございますので、もしこの御提言、なかなかお答えできない内容もあろうかと思います、法的整備というようなことも入っておりますので、お答えいただける範囲でもし御見解があれば、お答えいただけますでしょうか。
○増原内閣府副大臣 先生御指摘の日本学術会議の指摘事項でございますが、我々もよく存じております。ゼロ歳を除く子供の死因の第1位は不慮の事故というふうになっておりまして、事故原因を詳細に究明し、新たな事故を発生させない方策、これを見出していくことは極めて重要な課題であると思っております。
消費者庁の発足に向けまして、事故情報の一元化を図る、先ほども申し上げました情報の一元化でありますが、それが一元化図れますと適切に原因究明が行われ、新たな被害の防止にもつながるよう体制を整備していかなくてはいけないというふうに思っております。
いずれにしましても、子供の事故防止につきましては日本学術会議などからも御提言がなされておりますので、そういった専門家の御意見を十分に伺いながら、消費者委員会でしっかり御議論をいただいて、十分な体制整備を図ってまいりたいというふうに思っております。
○石井みどり ありがとうございます。
大臣にお伺いしたいと思いますが、度々お答えになっておられるので重ねての御質問になるので恐縮でありますが、まさにこの消費者庁は、真に消費者のための消費者庁としての執行機関として強い権限を付与されることになる、しかしそれだけではやはり消費者行政が果たして前進するのだろうか。そのためには、閣法で言う消費者政策委員会、今回の修正で消費者委員会というふうに改められましたが、この委員会がやはり監視機関として透明性を保ち、そして独立性を確保しながら効果的、効率的に機能することが重要であろうというふうに思っております。
委員の人選を含めて、やはりこの辺りがまさに成功させるための肝かなというふうに思いますが、何度も御答弁されておられますが、この消費者委員会立ち上げに向けての大臣のお心積もり、決意をお伺いしたいと存じます。
○野田聖子消費者行政推進担当大臣 午前中の御質問の答弁の中にもありましたけれども、先進国の中にあって、極めてとても大切な消費者行政というのが大変出遅れているのが我が国日本でございまして、この度、福田前総理のリーダーシップの下、なかなか自民党政権ではこういう発想がなかったとございましたけれども、数十年ぶりに、消費者行政に携わる団体又は弁護士の皆様方の悲願がやっぱり、衆議院の特別委員会の場において全会一致という形で修正協議いただいた上で、消費者庁創設に向けてただいま参議院の方で真摯な議論を始めていただいたところでございます。
私もかねてから石井先生と一緒に自民党の調査会で学ぶ中で、その出遅れた消費者行政を進めていくのは、霞が関に一つの役所をつくるだけでは全然駄目で、やはり国民総員で、消費者行政の大切さ、そして消費者こそがこの国を良くしていくポテンシャル、新たなポテンシャルであるというやっぱり位置付けというのを実感していただけるようなスキームをつくっていかなきゃいけないという中で、とりわけ重要なのが地方での消費生活センターの皆さんの御活躍と、そしてそれを受け止めて、多くの国民の声を吸収し、そして役所だけで内にこもって何事かがなされるのではなく、それをしっかりとパートナーとして、余り敵対することなく、やはり国民の代表として、国民本位の政策になっているかどうかというのを常に相談し合い、協力し合う、そういう消費者委員会の存在というのは極めて大きいわけでありまして、今回、修正協議の中でそこがデフォルメされたことは大変うれしいことであり、そういう修正協議の結論を踏まえて、私としては、担当大臣として精いっぱい力を尽くしてまいりたいと思っております。
○石井みどり 今大臣もおっしゃいましたように、これは昨年、一昨年、福田総理、当時の総理がやはり大変な決断をしてこの消費者庁を設置するということをお決めになられました。まさに日本の行政のシステムからいえば、パラダイムシフトであったろうというふうに思っております。
国民のためのまさに政治をしていく、これこそが自民党政治でございますので、長年、政権を担ってきたんだと思っております。是非この消費者庁、早く機能して、本当に消費者のために、消費者の方が安心して豊かな消費生活を楽しんでいただくためにスタートをしていただいて、そしてその現場で献身的に努力をされておられる相談員の方々がまた高いところに向かって歩いていかれる、そういうことも御期待を込めて、大臣の、皆様の御奮闘を御期待を申し上げたいと存じます。
私の質問はこれで終わらしていただきます。