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参議院厚生労働委員会
2009年 3月 24日
自由民主党 石井みどり
■レセプトオンライン化完全義務化の撤廃について
○石井みどり おはようございます。自由民主党の石井みどりでございます。
厚生労働行政は、国民の暮らしに最も密着した分野でありまして、大変山積する課題が多うございます。その中で、舛添厚生労働大臣におかれましては、連日その課題に対して果敢に取り組んでおられます。その御奮闘に対して心からの敬意を表して御質問をさせていただきます。
平成21年度の厚生労働関係の予算を見ましても、やはり、安心と希望の医療確保ビジョンに基づいた医師等の人材確保、そして地域医療の確保などにも多くの予算を割いておられます。
しかしながら、私が不思議に思いますのは、どうも厚生労働省というのは、片一方の片足でアクセルを踏みながら片足でブレーキを踏んでいるのではないかという気がしてなりません。レセプトオンライン化に関して既に3回ほど御質問させていただいていますが、3度御質問いたしましてもまだまだ現場の不安は払拭をされていません。片足、片一方でブレーキを踏むと申しましたのは、既に何度も申し上げていることですが、このレセプトオンライン化完全義務化が遂行されると医療の現場から撤退をするという方が必ず出てまいります。このオンライン化の流れに乗り切れない方々が、数としては多数ではないけれども、確実にいらっしゃいます。これは、医科の診療所も、そして歯科の診療所も、調剤薬局でもそれをおっしゃっておられます。
その方々というのは、往々にして島嶼部、離島、過疎地、中山間地域に多くあって、地域の本当に高齢化の進んだ、そういうところで辛うじて踏ん張って地域医療を守っておられる方々であります。しかしながら、そのオンライン化に対応できない方々、この方々に対してやはりきちんとした対策を取っていただかないと臨床の現場から撤退をされてしまう。医療界はオンライン化自身に反対をしているわけではありません。この流れに乗り切れない方々を切り捨てるということは、地域の医療、その地域に住んでいらっしゃる方々をも切り捨てるのではないか、そこを懸念をするわけであります。
この完全義務化ということに関しては、片足でアクセルを踏みながらブレーキを踏むという、この政策を見直すべきではないかと思いますが、大臣、いかがお考えでございましょうか。
○舛添厚労大臣 地域医療の崩壊を招かない、これは今、一生懸命医療体制の再構築をやっておりますので、当然必要なことです。片一方では、医療の分野も効率化していかないといけない。それで、23年度までの原則義務化ということがあるわけですが、ただ、今委員がおっしゃったように、非常に規模の小さいところは更に2年間、25年度までの猶予を設けているということと、それから代行することも可能であると、医師会なんかがですね、そういうことも兼ね合わせております。
今後は、本当に小さくて、患者さんの数少なくて、とてもじゃないけれどもそういうことのための設備投資のお金もないと、こういう方々に対してどういう御支援をするかということを、これは与党ともよく相談をしながら検討をしていきたいというふうに思っておりますが、いつも申し上げますように、例えば2200億円の問題であるとか、いろんな構造改革全体について賛否の両論がある中で、このレセプトのオンライン化というのがある意味で政治的なシンボルになっている。私は、前任者のこれを担当していた大田大臣とも何度も議論をいたしました。そして、今日、大田大臣自身がある新聞に原稿をお書きになっております。
ですから、そういう閣議決定で一つの大きな流れがありますから、その中で、私も各地で今委員がおっしゃったような意見は聴取をしております。その中でどういう結論を出すか。これは与党とも考えながらでありますけれども、効率化の努力もしない、何にもしないでやるような医療界に2200億円削減なんて言う資格ないよという一定の議論する人がおられるわけです。こういう人たちに対する反論もしないといけないんで、そういう中で、今の委員のおっしゃったことも念頭に置きながら、今何ができるかということを検討させていただいております。
非常に私の答弁では御不満だというお顔をなさっていますけれども、私が今申し上げられるのはそういうことでございます。
■福祉医療機構の融資(経営安定化資金)について
○石井みどり 大臣のお立場も理解できないわけではございませんが、しかしながら、国民の方は、IT化ということになるとみんなが便利で、みんなが良くなると思っておられる。しかしながら、そのために、本当に臨床の現場から撤退をしてその地域の住民の方が困る。そのとき初めて国民は、あっ、そういうことだったのかと気が付かれるわけであります。そういうことがないようにきめ細かな対策を是非取っていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
続きまして、私は一月の予算委員会でもこの件は御質問をさせていただいたんですが、世界同時不況とも言うべきこの経済状況の悪化が医療界をも直撃をしています。今回の金融危機だけでなく、長年にわたって診療報酬上の評価が低かった、医療費の抑制策が続いたということ、あるいは医療安全の確保、あるいは看護サービスの向上に向けて看護職員等の配置増による人件費の増加というようなこともあって非常に病院の収益性も悪化してきています。そういう中でこの金融危機が重なったわけでありますので、非常にやはり民間銀行の貸し渋りあるいは貸しはがしが起こっているということを1月にも申し上げました。
そのときに、政府系の医療機関としての独立行政法人福祉医療機構、ここの中の経営安定化資金というものがあるというお話でございましたが、大変これが使い勝手が悪いと評判が悪かったものですから、そのことを御指摘をさせていただきましたら、改善をするという御答弁を賜りました。どのように改善をされ、見直されたのか、お聞かせいただければと存じます。
○外口医政局長 独立行政法人福祉医療機構における経営安定化資金につきましては、昨年8月の政府・与党による安心実現の総合対策の一環としての取組や議員からの御指摘を踏まえまして、貸付金利を通常の場合から〇・5%優遇する、償還期間を原則5年以内から7年以内に延長するに加えて、1月23日から、原因が物価高騰によるもののみに限らず、資金繰りに困難を生じている医療機関に柔軟に対応する、不動産担保がない場合は診療報酬債権のみの担保でも可能とするといった措置を講じてきたところでございます。
○石井みどり 現場の方々に伺いますと、診療所あるいは病院の方々がその担保のことは診療報酬債権だけでもいいということでありましたが、問題は保証人だというふうに聞きました。今の時代、親族、友人、保証人になることを本当に嫌うそうであります。そこのところが非常に問題であると。
例えば、同一世帯内では駄目だという条件でございましたので、これはもう病院から診療所、歯科の診療所、押しなべて皆さんが、ここが問題なんだということをおっしゃるんですが、そこのところを、保証人に関して見直すおつもりはございませんでしょうか。
○外口医政局長 福祉医療機構の今、保証人の制度については現行2名でございますけれども、これを1名に緩和するようにという御要望をいただいております。これについて、今、福祉医療機構の方でその方向での検討を進めております。
○石井みどり 検討というのは、何もしないでなく、是非そこを見直して、1名ということでお願いをしたいと思います。そうすると、相当数の医療機関がこの年度末にやはり資金需要が要るときにこれでやはり救済されるんではないかと思っていますので、お願いをしたいと思います。
それともう一つ、経営規模に見合った、診療所と病院と融資額がもう限定されています。特に病院に関しては、20床以上と大規模な病院とが同じ金額ということになっているんですが、経営規模にも見合った融資額というところの設定を見直すということはお考えでしょうか。いかがでございましょうか。
○外口医政局長 御指摘の融資限度額についてでございますけれども、現在、経営安定化資金については現行1億円の限度となっております。これを病院の経営規模に見合った額に拡大するようにという、こういう御要望も病院団体等からいただいているところでございます。
実際にこれを具体的にどうするのか、例えば診療報酬債権を活用してそういった方向に持っていくのかどうかといったことで、これも現在、福祉医療機構の方で内容について具体的な議論をしているところでございます。
○石井みどり 御検討いただいているということであれば、やはり病院は規模によってやはり非常に多額の診療報酬が入るところもあるわけですけれども、診療報酬が多額入ればやはり経営的なところもやはり多く要るわけですので、是非そのところを見直しを早急にしていただければと思います。
そして、この福祉医療機構に関して、歯科の診療所の御相談が年を明けてから非常に急増しておりまして、昨年来は2けただったのが年が明けてもう3けたになったという、非常に相談件数、やはり歯科の経営環境がやはり一番悪化しているんだなという気がいたしますが、ただ、相談件数に比べて成約した件数というのが非常に少ない。やっぱり経営診断が厳しいとか、そういうことがあるんではないかと思いますが。
なぜそれを申すかというと、昨年の4月に確かに診療報酬、ほんのちょっと上がりました。しかしながら、一番受療率、受診を手控えられるのが歯科の診療なんであります。もう10月から本当に、私が聞いているところは、本当に受療控え、受診控えが大変あっちこっちで起こっているというふうに聞いております。
それによる歯科診療所の経営環境が悪化していますので、こういう厳しい状況のときこそ政府の政策融資というのが大きな意味を持つんではないかと思いますが、その辺りのところを、政策金融機関としての役割、これをどのようにお考えでしょうか、大臣。
○舛添厚労大臣 大変厳しい経済状況で、緊急の融資というのは政府全体で行っていますが、病院というのはその対象になっていませんので、そういう意味で今、この経営安定化貸金というのがまさにその資金繰りを助ける立場にあるというふうに思っております。
今委員がおっしゃって、医政局長がお答え申し上げたように、この要望が出ておりますから、使い勝手のいい形に持っていきたいというふうに思って、早急に検討を進めさせたいと思っております。
■一般用医薬品のネット販売について
○石井みどり やはり今政府の中企庁がされている融資枠のところには業種の指定としてございません。それはやはり、この福祉医療機構があるからというような理由とか、それから、介護とか医療は公的な保険で収入が安定しているではないかと、それに比べて自動車産業とかの落ち込みはひどいから、そっちへ回すべき資金を医療や介護のところには回せないというような理屈だというふうに伺いましたが、やはり国民の生活を守っていく大きな意味を持っている医療、介護でありますので、そういうところを是非、政策融資というところを是非、政府の政策金融機関こそが頑張りどころだと思いますので、お願いをしたいと存じます。
また、来年度予算の中でも、国民の安全と安心のための施策、随分予算を掛けておられます。その中に薬害の再発防止とかいうことも入っておりますが、残念ながら、ここのところ、マスメディアの話題にのりますことに、一般医薬品のインターネット販売についての報道が日々されています。
ちょっと私が不思議でしようがないのは、この本年6月1日から施行の改正薬事法に関しましては、平成16年から医薬品販売制度改正検討部会、これで23回も検討が行われました。そして、平成18年では、国会の議論を経て薬事法改正案が成立いたしております。その後、また具体的な取扱いの細目に関して、再び医薬品の販売等に係る体制及び環境整備に関する検討会においても8回も審議をされて、今回の結論を見るに至ったのでありますが、先月、にもかかわらず、インターネット販売に関するまで、これまでの検討経緯を無視するかのような、まさに屋上屋を重ねるような検討会が立ち上げられたというふうに聞いておりますが。
私は、薬は逆にすればリスクであります。まさに毒でもあるわけです。だから、安全性と利便性という、これ相反するものでありますが、やはり利便性を強調するというのは安全性を軽視することにほかなりません。たった一人の方の薬害が発生したとしても、その方の全人生にかかわることであります。私は、やはり医薬品の販売というのは利便性よりも安全性がより確保できる制度の下で行われることが重要であるというふうに思っておりますが、しかも、この検討会にその業界の利益を代表される委員が入られているというようなことも聞いておりますが、ちょっと、本当になぜそんな方が入られたのか不思議でなりません。
我が党の中にも勉強会を立ち上げて、様々、この推進する方と抑制をするという方々の御意見を聞かせていただきましたが、不思議なのは、ネットでの販売をされているいわゆるネット上の販売店を貸しておられる方々ははっきりおっしゃったんであります。そのネットで一般医薬品を買って薬害が起こったときに責任を取るんですかと言うと、全く責任はないと、責任は取らないと明言をされたんですね。そんな方が検討会に入っている。
私は、これはもう特定企業の利益と国民の命と健康とどっちが大事なんだと言わざるを得ない。大臣はそれをどのようにお考えでこの検討会を立ち上げになられたのか、お聞かせいただきたいと思います。
○舛添厚労大臣 国民の声というのは、私は謙虚に聞いているつもりで、例えば先ほど難病の方々のお話も出ました。難病の方々も、時間が許す限り、たとえ日本に数名しかいなくてもお会いして、その苦しみというのを分かち合って、それを例えば25億円を100億円という形で4倍増という形でしております。そういういろんな意見でこの薬の問題についても、薬害、これは根絶したいということで、被害者の方々も入っていただいてまさに検討会をやっている。そういう中で、この薬事法の改正をして、対面販売が基本ですよと、安全性が大事ですよと、これは当たり前のことなんで、そういう意見でこの薬事法の改正、省令改正ということを、今おっしゃったように検討会を含めてやる。
そうすると、身体障害者の方が車いすで来られる、これどうしてくれるんだ、それから、紫外線を受けたら外に行けない、これどうしてくれるんだと、様々な意見がある。そちらの意見もあります。そういう中で私は、これはそういう方々に対して、じゃ、薬局の皆さん方はどういうお答えをお出しになりますかと。じゃ、車いすでしか行けない方がおられれば、じゃ私の薬局が届けますから、あなたの疑問は氷解しますねと、こういうこと。今度、インターネット販売でやれという人に対して、今おっしゃったように、私の出身地の福岡県で大量に睡眠薬かなんか買って自殺するのがいた。こういうのをあなたはどう防ぐんですかと、こういう議論をきちんとやらないといけない。そして、それは確かにいろんな審議会とかなんとかでやってはいるんです。
ただ、私は、これは、もう一つ、伝統薬というのがあります。全国から手紙が来て、大臣、私を殺すのかと。私の薬は鹿児島でしか作っていない、これを北海道の人が郵送で送ってもらってやっと生き延びているので、あんたは私を殺すんですかと、こういう手紙が来る。したがって、じゃ、伝統薬の方々はどういう思いですかと、ネットの方々はどういう思いですかと、そういうことの検討会を国民の目の見えるところで。
というのは、残念ながら、いろんな厚労省の中にもたくさん審議会ありますけれども、私は、薬害の問題も直属の下にして、もうほぼ毎回私も出て、そしてマスコミにも来ていただいて、広く国民に議論しないと駄目だと。そういうことの場を設けてありますので、省令の改正はこれできちんとやっておりますけれども、やはり自分と反対側の意見の方がおられたときに、いや、あなたの危惧はこういう形で解決します、伝統薬、じゃ、札幌で鹿児島の薬を郵送で取られた方はこういう方法でやりますよということもやっぱりやる必要があるんで、私は、そういう国民的な議論を巻き起こし、そして両方の御意見がある中で、こういう手を打てば大丈夫じゃないですかと、ネットって、それはあなたの打つ手では安全性確保できませんよと、したがってこれは駄目ですよ、こういうことをきちんと議論をしたいという意味でやったんで。
私は断言しますけれども、特定の企業のために働いたことはありません。厚生労働の族議員でもありません。石井さんは日本歯科医師会から、代表されていますから、参議院の比例の方は、あなたは医師会のために働くのは当然なんです。それは、そういうことが職能代表なんです。私も全国比例区ですけれども、私はいかなる団体、一つの団体からも推薦されてもいませんし、そういう意味で、公平に国民のためを思っておりますから、ちょっと長くなって恐縮なんですが、私は安全ということと先ほどの伝統薬や何かで平等なアクセス、これをどうしてかなえられればいいかということで全国民の方を向いて仕事をしてきたし、今後ともやっていきますんで、ゆめゆめ一つの企業に言われたからとか一つの企業に、残念ながら、私は恐らく閣僚の中で献金もらっている額が、残念ながらという言葉はちょっと取りますけれども、一番少ないと思いますんで、そういう意味で国民のためを向いて仕事をしたいと思っております。
○石井みどり 私も元歯科医師で、元というか歯科医師ではありますが、私は国民の生活と健康と命を守る立場で働いておるつもりでございますので。
ただ、今の大臣のお話の中にもございましたネットの方々、ネットで薬を販売しておられる方々あるいはネット業者の方々が薬局や薬店で一般医薬品が購入できない人があるんだと、全国に幾つもあるんだということをおっしゃるんですね。しかし、本当にそれが、どのくらいの数が本当にいらして、どの地域にどういらっしゃるかということがあれば、私は、地域のもうまさに医療弱者の方ですから、それはまた政策上の支援が要るんではないかと思いますが、そういう実態を厚生労働省として把握をしておられるでしょうか。
○高井医薬食品局長 御指摘の点でございますが、今回の省令案のパブリックコメントをいたしました際に、薬局や店舗に行くことが困難な方から様々な御意見をいただいております。ただ、それぞれの方が置かれている状況などの詳細は私どもは今のところ承知しておりません。先ほどの検討会の場でも、どの程度購入困難なのか、あるいはそのような方がどの程度いらっしゃるのか、実態を把握していきたいと考えております。
○石井みどり そうすると、正確な実態が把握していないということは、ネットの方々が集められた署名とか、そういうホームページ上の意見とか、そういうものしかないわけですね。それを根拠に医薬品が購入できないとおっしゃるんですね。
しかも、その方々の、聞いてみますと、まさに自分は障害があるからとか、あるいは高齢で買いに行けない、あるいは小さなお子さんを育児中であるからできないとか、あるいは妊娠中であるとか、こういう方々が即インターネットでしか薬が買えないということがおかしい。まさに、こういう方々こそ副作用のリスクを回避する必要性が極めて高い方々であります。そうであれば、これを地域の薬剤師会が、そういう薬剤師の方が販売する方法を検討するとか、あるいは配置業者の方とか、何か対面販売を工夫したり、そういう安全性をも犠牲にしないような販売の工夫、そして同時に、不便を解消するということをやはり業界の中でも様々な御議論をいただいて、検討していただいて、できることをやっていくということが大事なんではないかというふうに思っていますが。
私は、まさにこういう方々は医療弱者であると思うんですね。そうであれば、地域の医療の提供体制の中でこの方々へどう対応していくか、副作用も防ぎながら、安全性を確保しながら医薬品を届けるかということをそういう全体の政策の中で考えるべきだと思いますが、いかがでしょうか、大臣。
○舛添厚労大臣 まさにそういうことを考えたいからこそ検討会を開いてやっているわけでありまして。
それで、例えばネット販売の方々が地図出されて、北海道、こんな広い区域、薬局何もないじゃないかと言ったって、それは大雪山山系の中にないのは当たり前であって、だから、そういう資料を出されたら、その地図は人口分布に変えないと駄目ですよというような反論をしていけばいいわけですよ。ですから、これは今おっしゃったことの解決策を出すために。で、薬剤師の方が来られたから、こういう不満に対してあなたはどう答えますかと。そうしたら、いや、うちの薬局がここは届けますと。そうすると解決するわけです。まさにそのための検討会でございます。
■日本のワクチン政策について
○石井みどり 今回の改正薬事法の施行規則というようなものの改正も、従来の薬事法では担保できなかったことを、安全性ということをリスクに応じて分類して情報提供義務を明確化してやっていこうとすることですから、私は、やはり国民の方に不安を与えないよう、決して利便性が勝ることのないような方向でお考えいただきたいと思います。
続いて、健康政策の中で非常に重要、これからますます重要度が増すであろうワクチン対策について少しお話を伺いたいと思います。
どうも日本の場合はワクチン政策が、それぞれが、所管のところが、ばらばらと言っては悪いんですが、産業政策としては厚生労働省の医薬食品、血液対策課と医政局の経済課、それから予防接種行政としては健康局の結核感染症課、それから検定の実施とか生物学的製剤の基準の作成は国立感染症の研究所、承認が、これがまた医薬食品局の審査管理課及び独法の医薬品医療機器総合機構、もう本当に省内でも多岐にわたっているんですね。ワクチン政策をきちんと推進していくという、私から見ますと、コントロールセンターがないという気がしてなりません。やはりワクチン政策全般を扱うそういう司令塔のようなものが行政組織の中に私は必要なのではないかという気がしています。
最近、衆議院の方でも御質問が随分出ていますがんの予防の中で、子宮頸がん辺りは、もうはっきり検診とワクチンということで予防法として確立している。しかしながら、日本ではまだそれが進められていないということもございますので、非常にワクチン政策が遅れている。特に予防接種法上の取扱いの任意接種ワクチン、規定外、根拠法がないというところとか、やはり私は、今後の医療経済上にこれが効果があるとかいうんではなくて、疾病を予防するという意味では、子供たちから高齢者の方まで本当に疾病で苦しまなくて済む、そこを考えると、やはり総合的に、包括的に、戦略的にワクチン政策を進めていく必要があるんではないかと思うんです。
研究開発からその提供体制まで、そこまで含めて進めていく必要があるんではないかと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
○舛添厚労大臣 今、厚生労働省全体をどういうふうに改革するかということでずっと官邸で検討会も行われていますけど、今のこのワクチンの問題は、非常に難しいのは、今委員がおっしゃったように、一つはワクチン課みたいな形で総合的にそこでやるというのをやることも一つの手なんですが、逆に、流通を図ったり安定供給を図ったり、私、今一生懸命言っているのは、日本の医療のすばらしいものを輸出産業として外貨を稼ぐということも含めて、そしてお金だけじゃなくて、例えば東南アジアの方々に健康を輸出するわけですから。こういう側面と、片一方では、しかし人の命にかかわりますから、かなり厳しい規制をやっていかないといけない。そうすると、ゴールが若干違っているのが一つの中にいたときに、悪くしたら、なあなあで安全な面が欠落したりする危険性がある。
片一方、今3つぐらい、食品衛生局とそれから健康局の課でやっていますけれども、ばらばら行政だという批判もマイナス面取ったらあり得ますけど、チェック・アンド・バランスで、金目当てのためだけに走るという使命を帯びた人たちがいれば、こちらでちょっと待ってください、安全な方を確保しますよというのがあって、省内でもチェック・アンド・バランスをやるというのも一つの考え方なので、すぐ統合するかどうかは非常に難しい判断だろうと思っていますので、今の委員の御意見も念頭に置いた上で、どういう形で、これはワクチン行政ではなくてすべてについて言えると思うので、検討をさせていただきたいと思います。
■雇用政策について
○石井みどり 是非前向きに検討して実行をお願いしたいと思います。
最後に、少し雇用のことをお伺いしたいと思います。
年末からお正月にかけて派遣村が厚生労働省の講堂にもできた、そのニュースは記憶に新しいところでありますが、今回、年度末派遣村というのが埼玉、愛知、大阪にできたというニュースに触れました。
私が少しショックを受けましたのは、年越し派遣村の中に児童養護施設の出身者が相当数いらしたという、データがちょっとこれ調べられなかったんですが、ということを児童養護施設の協議会の方から伺いました。本当に胸が詰まる思いがいたしました。
特に、こういう施設の出身の方が貧困の再生産になるのではないか。やはり、学歴それから育児環境、自分の養育環境、それから自身が社会性、人間関係のつくり方、本当に困難なことをたくさん抱えた方々がやはり社会で働くときはきめ細かな支援、息の長い支援が必要なのではないかと思っていますが、特にこの厳しい社会経済情勢の中では、こういう施設出身の今自立して働いていらっしゃる方々に対しての支援、この方々は、家庭からも離脱しやすい、被虐待児童の方なんかは特にそうであります。それから、地域の支援からのネットからも外れやすい。まさに、社会の底辺で浮遊をしかねない方々だというふうに思っています。
こういう方々へのまさに最後のセーフティーネットを張っていただきたいと思うんですけれども、こういうことに関しての大臣の御見解を伺いたいと思います。
○舛添厚労大臣 委員がおっしゃるとおりで、まさに施設から退所した、そして今のこういう経済情勢で本当に困っている、こういう人たちに対して全力を挙げて様々な事業を展開していきたいと思いますので、これは国としてもきちんと支援していきたいと思います。具体的内容については局長の方からまた後ほどでも答えさせます。
○石井みどり 昨年の児童福祉法改正によって、少し、自立援助ホームと呼ばれる児童自立生活援助事業が少し厚くなりました。ちょっぴりですね。厚くなったんですが、まだ残念ながら47都道府県すべてにこういうホームがあるわけではありません。元々、国の援助がなくスタートしたホームでありますし、最初に都の方がいち早く援助をされたりして、都内にも何か所かあるんですけれども、非常にまだ、50か所といってもない県も幾つもございます。こういうところを拡充をしていくことが必要なんではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○村木雇用均等・児童家庭局長 施設を退所された子供さんたちを継続的に応援していくというのは本当に大事なことだと思っております。
先生から御指摘をいただきましたように、今度の児童福祉法の改正法で、これは本年の4月1日から施行でございますが、自立援助ホームにつきましては利用者の対象年齢の拡大、それから特に都道府県による事業の実施の義務付けを行ったところでございます。また、より確実な財政支援も行えるように法改正をしていただいたところでございます。この制度をしっかり生かしていきたいと思っております。
今、50か所ほどのホームということでございますが、来年度、21年度の予算案におきまして、積算上でございますが、80か所分を措置費に計上しているという状況でございます。これをしっかりやっていきたいというふうに思っております。
また、自治体がしっかり取り組んでくださるということが非常に大事でございますので、そこにつきましては、次世代法に基づく都道府県の行動計画というのがありまして、今度後期の行動計画が22年度から26年度でございますが、この行動計画の策定指針を国の方で定めております。これにつきまして、この策定指針の中で、自立援助ホームについては施設の退所者の数や地域の実情を勘案して地域における必要量をきちんと見込んでいただくこと、それから、施設退所者が相談できる拠点など必要な支援体制を整備をすることということを策定指針に盛り込んだところでございます。これから都道府県が行動計画を作っていかれるに当たって、国からもしっかりと助言をし、また自治体の中の優れた取組を全国へ御紹介をするなどして、全国的にこの取組が進んでいくように努力をしてまいりたいと考えているところでございます。
○石井みどり 今年度でありますが、地域生活・自立支援事業ということで、こういうやはり施設を退所した方々に対しての相談というか、そういう就労支援とか、いろんなそういう事業がたった5か所でモデル的に始まっているんですね。この5か所が続くことも大事ですが、更にこれが広がること。やはり、今の施設にいらっしゃる方は親御さんがおられる方が多いんですね。それから、被虐待児童の方も多い。そうすると、社会に出て自立して働こうとしてもやっぱりそこで様々な困難なことにぶつかってしまう。息の長い支援、きめ細かな支援が大変重要でございますので、こういう事業にこそ予算をお付けいただいて、モデルをモデルでなく、全国にすべてできるような方にお願いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○村木雇用均等・児童家庭局長 今先生から御紹介をいただきました地域生活・自立支援事業、これモデル事業としてやっております。施設を退所した子供たちに対する生活や就業の相談を実施する。それから、非常に大事なことでございますが、自助グループで相互の意見交換などを図りながら、励まし合ってこれからの生活プランを立てていくというような事業をやっているわけでございます。
まだ本当にモデル事業ということで少ない数でございますが、これは予算的には統合補助金のメニューの一つでございますので、箇所数の増加については弾力的な運用ができると考えておりますので、自治体にしっかりお呼びかけをしながら、こういった事業の実施箇所数が増えていくように私どもも努力をしたいというふうに考えております。
○石井みどり ありがとうございます。
社会で最も弱い方々に対して国がきちんと見捨てない、手を差し伸べるということが国民の方々が安心して生きていくというメッセージでありますので、是非お願いをしたいと存じます。ありがとうございました。