2007.11.19

初質疑に立ちました! 厚労委(2007年10月25日) 議事録

初質疑に立ちました!.jpg

私がはじめて質疑に立ったのは、10月25日(木)の参議院厚生労働委員会でした。いただいた時間は25分。選挙で付託を受けた身として精一杯質問させてい ただきました。結果としては軽いジャブに終わりましたが、今後も先生方の診療環境を改善し国民歯科医療を守るために精進して参りたいと思います。ブログの 立ち上げが遅れましたために、多少時系列的に前後することがあることをご容赦いただけたらと思います。

以下に質疑の全文を記しますので、ご一覧いただけたら幸いです。

※動画はこちらでご覧いただけます。

 

初質疑に立ちました!2.jpg○石井みどり 

皆様、おはようございます。自民党の石井みどりでございます。
 福田政権になりまして初めての委員会質疑で、しかも新人議員の初質問でございますので、舛添大臣の胸をおかりいたしまして質問をさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
  大臣は、元は政治学、特に国際政治を専門とする学者であった方ですが、お母上の介護をきっかけとして医療や介護といった社会保障にウイングを広げられ、今 や社会保障政策の専門家、大家として、また日本の国家の在り方、国の形をデザインする、言わば国の根幹をなす、その社会保障政策をつかさどる厚生労働大 臣として日々御奮闘でございます。その御努力、御献身には全くもって頭が下がります。敬意を表する次第でございます。
  さて、現在、日本は世界最長寿国家として、高齢社会へ突入いたしております。百歳を超えた方が珍しくない。本年9月14日の発表では百歳の方が32295 人という、大変な、だれでもが長生きをできる時代になりました。大臣もごあいさつの中で、人生85年時代を迎えた今、年金や医療などの社会保障制度を将来 にわたり持続可能なものとするよう、今後ともその改革に全力をもって取り組むとの並々ならぬ決意を述べておられます。
  この高齢社会を迎える中で、より健康な生活を最後まで営むことが国民の生活にとって大きな意味があると思います。健康に生活するために、歯科医療の果たす 役割は大きいと考えております。高齢になっても歯や口腔の機能が維持され、おいしく食べ、家族や友人たち周囲の方々と交流をし、人生の最後までその人らし く生き生きと暮らしたいとの国民の願いがあります。しかしながら、歯科の二大疾患と呼ばれるむし歯や歯周病によって、歯を失う大きな原因となっておりま す。その九割が原因でございます。
 歯周病は50代の約8割が罹患しているという、正に国 民病と言われる慢性病であります。慢性疾患であります。そのために、治療が長期にわたり継続することが多く、専門家による治療や指導、いわゆるプロフェッ ショナルケアと併せて、患者さん御自身による自己管理、セルフケアによる自己管理に依存する部分が大きいと思います。
  歯周病は細菌感染ではありますが、不適切な生活習慣によって引き起こされる生活習慣病でもあります。このため、歯周病治療に当たっては、患者さんとの十分 な相互理解を深めることは重要であり、治療を進める過程で適切な時期に効率的な情報提供を行い、患者さんのモチベーションを維持向上させ、主治医と患者さ んとの共同、決して疾病は医者が治す、歯科医師が治すものではありません、患者さんとの共同による治療、管理が重要であります。
 ところが、平成18年度の診療報酬改定により、この歯周病治療を保険診療で行うことが困難となりました。歯周治療に係る継続管理の診療報酬上の評価を見直すべきではないかと思っておりますが、御見解を伺いたいと存じます。


○水田保険局長
 

お答えいたします。
  歯周病の治療におきましては、重症化予防の観点から、専門的な治療と併せまして、委員御指摘のとおり、症状安定後に患者と共同して行う継続的な管理が重要 であると考えておりまして、この病状安定後の継続管理につきましては、歯周病の検査あるいは歯石の除去などを行った場合には個別的に評価しつつ、その他 の医療については包括的に評価を行っているところでございます。
 こうした歯周病の継続管 理の評価についてでございますけれども、これは歯周病の診断と治療のガイドラインを参考としているところでございます。ただ、このガイドラインにつきまし ては、日本歯科医学会におきまして、歯周病の病状安定後の継続管理の在り方を含めて見直しが進められていると聞いております。
  中医協におきましては現在、平成20年度の診療報酬改定に向けた議論が行われているところでございますけれども、御指摘の歯周病の継続管理につきまして は、先ほど申し上げましたガイドラインの見直しの結果も参考としながら、中医協での御議論をお願いすることとしてまいりたいと考えております。


○石井みどり 

適切に見直していただき、多くの歯周病の患者さんがきちんと保険で治療が受けられるという仕組みにしていただきたいとお願いをいたします。
 続きまして、資料を出さしていただいておりますが、資料の①、②、③を使ってお話をさせていただきます。
 まず、①でございますが、①に、 国民医療費と歯科医療費の推移、あるいは歯科医療費と高齢化率(65歳以上)の推移をお示しをしておりますが、確か に、ここ10年間のこれデータでございますが、国民医療費は、下の高齢化率のグラフと比べていただければ、同じように右肩上がりで伸びております。これ は、もちろん高齢化が進めば医療費は掛かる、また新規技術が導入されるということで医療費が伸びたかというふうに思っておりますが、ただ、歯科医療費に関 しましては、このグラフでお示しをしましたように、この10年間2兆5000億台、横ばいでございます。決して歯科の医療費が増大する医療費の原因となっ てはおりません。
 そして、続いて資料の③を ごらんいただきたいと思いますが、これは、医療費の伸び率と、また今のことをデータに表しているものでございますが、平成17年度は、診療報酬改定ござい ませんでしたので、これは、歯科の方は1.1%自然増が出ております。しかし、平成18年度は、診療報酬改定ございましたので、マイナス2.8%減になっ ております。これは、改定率からというよりも、むしろ、1.1%も含んでマイナス3.9%ほど減額になったというふうに理解をいたしております。
 そして、資料②の 方でございますが、これで、構成割合も出ておりますが、平成17年度、歯科の医療費は総医療費に占める割合は8%でありましたが、この減額によって平成 18年度総医療費の7.7%まで歯科の医療費の占める割合は落ちております。そして、医療費全体が平成17年度から18年度にかけまして は1200億円減っておりますが、歯科が減りました金額は700億円減っております。総医療費の7.7%しか占めない歯科医療費が、医療費の1200億円 減額した分のなぜ6割にもわたる700億円を歯科がかぶってしまったのか。(発言する者あり)ありがとうございます。本来の歯科の改定率は幾らであったん でしょうか。


○水田保険局長 

18年度の歯科に関しましての改定率はマイナス1.5%ということでございますが。


○石井みどり 

では、実質はもう3.9%にわたるほどのマイナス分でございます。これは、なぜこういうことが起こったんでしょうか。
 私は、昨年の3月から今年の7月29日まで493日間にわたって全国を三周いたしました。私ほど全国の歯科医院、歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士と会った人物はいないと自負しております。歯科界の、全国の地方の隅から隅までわたっての悲鳴を聞いてまいりました。
 この減った理由をお聞きしたいと存じます。


○水田保険局長  

平成18年度の歯科医療費の伸び率がマイナス2.8%であったということ、それから制度改正あるいは診療報酬改定がなかった平成17年度の歯科医療費の伸び 率が1.1%であったということ、両者比較いたしますと、御指摘のとおり実質マイナス3.9%の減少になったということは、これは委員御指摘のとおりでご ざいます。
 ただ、この医療費の伸び率の変化を一日当たり医療費の変化と受診延べ日数の変化とに分解してみますと、一日当たり医療費の減少による変化がマイナス1.8%、それから受診延べ日数の減少による変化がマイナス2.1%となってございます。
 診療報酬改定の影響を強く受けますのはこの一日当たり医療費でございますので、この分解して要素を分析してみますと、むしろこの一日当たり医療費の減少よりも受診延べ日数が減少した影響がより大きかったものと、このように認識をしております。


○石井みどり 

受診延べ日数とおっしゃる。これは患者さんが歯科医療を受けたかった、受診したかったけれども受診できなかった、正に患者さんの受診を妨げたということに言い換えても差し支えないと思いますが、なぜ受診が妨げられたんでしょうか。


○水田保険局長  この受診延べ日数の減少そのものについて、その理由というのは確たる分析はございませんけれども、逆に、平成17年度におきましては、この受診延べ日数が 1.1%増加をしております。言わば、その反動としてこの2.1%の減と、こういった減少があったのではないかと、このように考えております。


○石井みどり  

反動とおっしゃいますけれども、それはもう数字の上での感想としか思えません。現場の意見は、本当に患者さんが歯周病の治療を受けたくても、従来のような治 療が受けられなかった、その算定が厳しく制限された、あるいは医学管理等の、よって文書提供が義務化されたこと、もちろん、今の時代です、情報提供大事で ございます、インフォームド・コンセント大事でございますが、過剰な、必要以上の文書提供によって事務量が増加して、実質の診療時間が減少した。
  一番大事なことは、医療の現場は、民主党に櫻井先生もいらっしゃいますが、患者さんと医師が十分なコミュニケーションを図ること、そのことこそがイン フォームド・コンセントにとって重要でございますが、そのコミュニケーションの時間すら減少してしまった、そういう事実があります。
  また、新たに取り入れられた歯科疾患総合指導料、これは全く歯科医療の現場を無視した指導料でございました。なぜならこれを、私自身も昨年の12月まで歯 科医師として働いておりましたからよく分かりますが、初診で来られた方に口腔内を検診して治療計画を立てて、そして御説明をして御納得いただいて検査や 治療に入りますが、その時点で治療計画に対してサインをしてくれと。日本文化はサインをするということに慣れておりません。そこで、サインをする、求めら れた患者さんとしては、これから起こる治療のすべてをすべてオーケーしたと。正に何もこれから先、医師に対して、主治医に対して反対ができないというよう な受け止め方をしかねない。そして、場合によっては、あそこはとんでもない歯科医院だよとうわさまで立てられる。だから、こういう文書を求めるような、こ んなものはとても診療報酬上、評価があっても求められなかった。
 そういう正に現場を無視 した、そしてなおかつ、これは医療の現場ではよくある、特に歯科医療では突発的に症状が起こることがございます。その検診のときには、初診時には全く無症 状であったものが治療の経過の途中で悪化をしてくるということはあります。あるいは、入っていた補綴物、義歯等が、例えば転んで、それによって口腔内を傷 付けるとか壊れるとか、いろんなことがあります。しかし、そのことも決して、この歯科疾患総合指導料をいただいているとその後の治療はすべて私たち歯科医 師のサービスになってしまう、だからこれを初診時に求められない、そういうことによる減額だったんではないんでしょうか。
 正に医療の現場を無視した減額が、しかもはっきり申し上げて推計ミスではないんでしょうか。計算以上に減ってしまったというふうに思わざるを得ません。もちろん多くもっと減額した理由はあろうかと思いますが、もう少し明確にお答えいただきたいと思います。


○水田保険局長 

ただいま委員、歯科診療におきます文書による情報提供についてもお触れになりましたけれども、これにつきましては、この中医協の下に診療報酬改定結果検証部会が設けられておりまして、患者や歯科医療機関に対する調査、検証を行ったところでございます。
 この文書提供でございますけれども、これは患者の視点の重視という観点から設けられたものでございますが、患者サイドからは、やはり一定の評価が得られたものであると考えられるということがまず指摘されております。
  ただ、文書による情報提供に対して満足している患者のうち四割の方が、二回目からは症状に対して大きな変化があったときだけでよい、あるいはもっと簡単で 分かりやすいものにしてほしいと回答しておりまして、こういった情報提供の内容あるいは提供方法等につきましては次期改定に向けての検証課題と考えられ ると、このような評価をいただいたところでございまして、この検証結果に基づきまして20年度改定に向けて御議論いただいて、その結果を踏まえて適切に対 応していきたいと、このように考えてございます。
 それから、先ほどの歯周病の管理につき ましては、やはり診療報酬は、その前提としてガイドライン、その歯科診療の在り方に関するガイドラインがあり、それを踏まえたものでございますので、この 見直しが行われれば、もちろんそれに即した形で議論がなされるべきものと、このように考えております。


○石井みどり 

時間も限られていますので、最後の質問に参ります。
  食べることは、すなわち生きることであります。人が生命体として生命を維持し、生活活動を営むために不可欠の行為であることは言うまでもなく、自らの口腔 から食することは栄養摂取の点で高い効果があるのみならず、心理面での効果も高く評価され、人の精神活動にも大きな影響を与えることは十分御存じのことと 思います。大臣も御著書の中で、お母上の好物がブドウであったと、そしてそのブドウをお母上と一緒に食事をする、その光景が生き生きと記述をされておられ ます。
 特に、高齢者にとっては食べることは最大の楽しみであります。21世紀の社会保障制度は国民のための国民生活を守る安全保障であり、国民が将来とも不安を抱くことなく安心して日々の生活を送れるよう財政措置がとられるべきと考えます。
  しかし、先ほど御説明したような歯科医療費の大幅な減額により、もはや歯科医療の現場は疲弊し、そしてもう崩壊が始まっています。歯科医療の現場は、これ ほど血液に触れるあるいは細菌に触れる現場はありません。そうであればこそ、十分な感染症対策が取られ、そしてイコールパートナーである歯科衛生士ととも に生活習慣病対策というところで保健指導熱心に取り組んで、患者さんとともに疾病の予防、治療に当たるべきですが、その歯科衛生士の確保すらもはや困難に なって、パートの歯科助士の方に切り替わるという現状が起こっております。もはやこれでは安心、安全で良質な歯科医療を国民の方々に提供することが困難と なっております。
 今後どういうふうに、正に歯科医療の崩壊、危機に対して今後どのような対応をしていかれるのか、お答えをいただきたいと存じます。


○舛添厚労相 

歯科医の代表としてこのたび参議院に来られたと、大変参議院らしい御質問だと思います。
  私は、実は歯医者さんの大切さというのはそんなに認識してなかったんですけれども、今お話ありましたように、認知症の母親がある段階で全く物を食べなく なっちゃった。口利けないですから、胃が悪いんじゃないか、どこか悪いんじゃないか分からない。単純だったんですね。要するに入れ歯が、体が小さくなりま すので、年取ってくると、入れ歯が合わなくなると。そうすると、それが原因だった。痛いという言葉ぐらいしか発せないんです。だから、どこが痛いかでやっ とそれを発見した。
 ところが、その当時は、十年以上前になりますけれども、家まで来てそ ういうことをやってくれる歯医者さんがいなかったんです。だから、認知症の介護のときに口腔、つまり歯のことはほとんど忘れられていたんです。だから、歯 は消化器のスタートですよということで一生懸命これ大事ですよということを申し上げて、今介護の場合も往診してくれる歯医者さんが非常に増えました。非常 に歯医者の大事さ、歯科医の大事さってよく分かっているつもりでありまして、そして それ以降、私も必ず食後にはフロスまで使っての歯の管理というのは絶対やるということで、今はきれいな歯になっています。
  したがって、しょっちゅう歯医者にも行って、歯周病予防を含めてやりますけれども、本当に今委員がおっしゃったような不満を歯医者さんから聞きます。是非 そういう現場の声を、診療報酬改定含めて、これは医師、医療全体の問題でもあるし、歯科医療の問題でもありますので、今後、現場の声に謙虚に耳を傾けな がら、中医協の中でも診療報酬の改定、それから何が問題あるか、こういうことを取り組んでまいりますので、是非この委員会で引き続き問題の指摘をしていた だきたいと思います。

 

○石井みどり

前向きのお答え賜りました。よろしくお願い申し上げます。
 ありがとうございました。